「セスジスズメ」って知っていますか?

名前にはスズメと付きますが、スズメの仲間?

 

それとも別の昆虫なのでしょうか。

今回は、「セスジスズメ」について詳しく紹介していきたいと思います。

セスジスズメとは?

「セスジスズメ(背筋雀)」とは、チョウ目スズメガ科ホウジャク亜科の蛾です。

名前にスズメと付いていますが、スズメの仲間ではありません。

 

背中に筋の模様があるスズメガのことです。

北海道、本州、四国、九州、沖縄の日本全国に生息しています。

セスジスズメの成虫

セスジスズメの成虫の大きさは、前翅長が30mmぐらいで、開蝶時で50~70mmです。

ハングライダーや戦闘機のような翼の形をしています。

 

体の色は茶色がベースで、背中に2本の肌色の縦線があり、翅には黒の線と肌色の線が入っています。

セスジスズメの成虫の触角は、長くて上を向いています。

 

そして複眼を持っています。

6~10月になると住宅地でも町中でも草原でも、どこでも見かけることができます。

セスジスズメの幼虫

セスジスズメの幼虫は巨大なイモムシで、最終的な大きさは約80mmぐらいです。

手の指よりも大きくなることもあります。

 

体の色は黒色で、両サイドのわき腹に黄色い目玉のような模様がたくさんあります。

体には毛が生えていないので、スベスベというか、ツルツルというか、プニプニというか、そんな感じの手触りです。

 

背中には先の白い棘がありますが、この棘には毒もなく、ただのおしゃれな飾りとなってます。

この棘というか、突起のような、アンテナのようなものは、セスジスズメの幼虫の触角になります。

 

この触角にはなんともいいがたい魅力があります。

頭の下側の触角の付け根のところに、小さくて丸い粒々があります。

 

これがセスジスズメの幼虫の単眼です。

セスジスズメの幼虫は、進行方向にお尻を振りながら歩きます。

 

また、食用旺盛で成長するスピードがとても速いです。

たった数日で、数倍の大きさになります。

 

そして、セスジスズメの幼虫は、巨大な糞をすることで有名です。

自分の体の半分ぐらいの大きさの糞をします。

セスジスズメの幼虫が起こす被害

セスジスズメの幼虫はヤブガラシ、サトイモ、サツマイモ、ノブドウ、ホウセンカなど、色々な植物の葉っぱを食べます。

とにかく食欲がすごいので、作物を食い荒らして、数日で畑を全滅させることもできます。

 

セスジスズメの幼虫を駆除する方法は、セスジスズメの幼虫を見かけたら、箸などで1匹ずつ挟んで取ります。

葉っぱから引き離して、潰して処分しましょう。

 

大事に育てている作物の近くにヤブガラシが生えていると、ヤブガラシを食べるためにセスジスズメの幼虫がたくさん発生します。

ヤブガラシを食べるついでに、他の作物まで食べてしまうので、大事に育てている作物の近くにヤブガラシが生えている場合は、ヤブガラシを抜いたり、取り除いたりして処分しましょう。

セスジスズメの飼育

セスジスズメは飼育することができます。

興味のある方はチャレンジしてみませんか?

 

ヤブガラシの葉についている卵を採取してきます。

ヤブガラシと一緒に、飼育ケースに入れます。

 

ティッシュを少し入れておくと、蛹室になります。

セスジスズメを飼育すると、セスジスズメの幼虫の巨大な糞をじっくり観察することができますよ(笑)

セスジスズメについてのまとめ

セスジスズメについて詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

セスジスズメは日本中のどこでも見ることのできる蛾でした。

 

セスジスズメが幼虫の時は単眼で、成虫になると複眼になります。

セスジスズメが幼虫の時は、黒色のとても大きなイモムシで、作物を食い荒します。

そして、セスジスズメは飼育することもできます。

(ライター 雲呑)