皆さんはカイガラムシという昆虫をご存知ですか?
名前を聞いただけでは分からない方も多いと思いますが見ればわかると思います。
カイガラムシは、一度寄生すると駆除が大変なので、害虫扱いされています。
今回はそんなカイガラムシの生態や特徴などについて詳しく紹介していきたいと思います。
カイガラムシって一体どんな昆虫?~生態や特徴について~
まず名前の由来からですが、カイガラムシの体にかさぶたのような介殻を持っている事からこの名が付けられたそうです。
カイガラムシの生態は、カメムシ目ヨコバイ亜目腹吻群カイガラムシ上科に属する昆虫です。
生息域は熱帯・亜熱帯地域を中心に広く分布していますが、植物が生えているほぼすべての地域でカイガラムシ科に属する種類のものが生息しています。
現在世界で7,300種類のカイガラムシが確認されていて、28科に分類されているそうです。
その中でも日本に生息しているものは「ハカマカイガラムシ科」「ワタフキカイガラムシ科」「コナカイガラムシ科」「カタカイガラムシ科」「マルカイガラムシ科」の5種類です。
カイガラムシの体長は1mm~3mmほどで、形は丸いものや縦長のものなどがいます。
野菜や果樹や草花やサボテンなど様々な観葉植物などに寄生して吸汁します。
カイガラムシに寄生されると植物が「すす病」に掛かってしまいます。
すす病とは、すす病菌(糸状菌というカビ)が植物の上で増殖して、植物の葉や幹や枝がすすで覆われたように黒く変色してしまいます。
この病気に掛かると、光合成を妨げて成長が遅れたり最悪の場合は枯れてしまったりします。
そもそもカイガラムシが寄生すると何故すす病にかかるかと言うと、すす病菌はカイガラムシやアブラムシやコナジラミなどの害虫の排泄物や分泌物を餌にしているからです。
直接植物に悪影響を及ぼすわけでは無いのですが、すす病菌が増殖する事によって、植物が光合成を出来なくなるので、結果枯れてしまったりするわけです。
ですから、カイガラムシが植物に寄生すると危険なので害虫扱いされているのです。
カイガラムシの卵~カイガラムシの雑学~
カイガラムシの産卵は、5月~7月の間に行われます。
夏に卵を植物に産みつけ、秋~冬には成虫まで成長します。
カイガラムシの卵は蜘蛛のように白い綿のようなものに覆われているので、殺虫剤も効きにくく駆除が難しいと言われています。
少しだけカイガラムシの卵の駆除方法を紹介しておきますね!
①カイガラムシの卵の数が少量の場合は、卵が付いている部分を切り取ってしまいましょう。
②卵の数が多い場合は普通の殺虫剤は効かないので、マシン油乳剤で卵を窒息させてしまいましょう。
③卵をハケなどで払い落とした場合は、そのままにして置くと孵化してしまうので、焼却するか袋などに捨てて処分しましょう。
一度カイガラムシを寄生させてしまうとその後も手間暇が掛かってしまうので、まずは寄生させない環境作りが大切です。
カイガラムシは、日当たり風通しが悪い場所を好むので、そのような場所を避けて植物を栽培するようにした方が良いでしょう。
余談になりますが、市販で「カイガラムシエアゾール」と言うカイガラムシ駆除専用の薬剤があるようなので、今カイガラムシに悩まされている方はこちらを使ってみても良いかも知れません。
カイガラムシについてのまとめ
今回はカイガラムシについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
ガーデニングなどを趣味としている方は知っている方も多かったと思いますがそうでない方は、この記事を見て初めて知った方もいたのでは無いでしょうか?
一度繁殖すると駆除が大変なので、日ごろから細かくチェックするなどして予防しましょう。
ライターMISAKI