皆さんはゲンゴロウと言う昆虫をご存知でしょうか?
昔はよく見かけましたが、最近では農薬や水質汚染の環境破壊やブラックバスやアメリカザリガニの放流が原因でかなり減ってきているみたいです…。
今では、絶滅危惧Ⅱ類に分類されているそうで、近畿地方似西の西日本ではほぼ絶滅状態になっています。
今回はそんなゲンゴロウの生態や種類について詳しく紹介していきたいと思います。
日本最大の水生昆虫!ゲンゴロウの生態と特徴
ゲンゴロウの生態は、昆虫綱コウチュウ目オサムシ上科に属する水生昆虫です。
生息地はほぼ日本全国に広く分布していますが、主に北海道・本州・四国・九州・南西諸島などでよく見られます。
外国だと、朝鮮半島・台湾・中国・シベリアなどにも分布しています。
生活環境は、田んぼや穏やかな水辺や池で生活しています。
見た目は、成虫は緑系暗褐色で幼虫は褐色、体長は30mm~40mm程あり、平べったく流線型の体型をしています。
よく見るとオスは光沢感がありますが、メスは体に細かいシワがあるため光沢感があまりありません。
手足には細かい毛が何本も生えていますが、これは水の抵抗を減らしてスイスイ泳げるように生えています。
ゲンゴロウの食性は肉食性で、弱って動きが鈍くなっている小魚やその死骸・昆虫・ミミズなどを食べています。
匂いによって餌を探し、体内消化で摂取します。
ゲンゴロウが水中で「空気タンク方式」という方法で呼吸しているそうです。
呼吸をする穴は、腹部の背中側に開いていて、羽と腹部の間に空気を溜めて、お尻に空気の泡をつけて水中の酸素を羽の下の空気に取りこんでいるんだそうです。
基本的には水中生活をしていますが、集光性もあり夜間には灯火に向かって飛んでいく事もあります。
ゲンゴロウの繁殖は水草が茂る4月~10月に行われます
オスの前脚は吸盤状になっていて、交尾時はその吸盤を使ってメスに張り付くようになっています。
この時期に入ると、メスは水草の茎に穴をあけて、茎の中に産卵します。
なぜ茎の中に産卵するかと言うと、外敵から卵を守る為と水温が一定に保たれるからです。
卵は5日~10日程度で孵化し、小型水生昆虫などを捕食しながら成長していきます。
平均寿命は1年ですが、飼育下でしたら3年程生きるものもいるみたいです。
ゲンゴロウの種類~ゲンゴロウの雑学~
現在日本には130種類以上のゲンゴロウが確認されています。
中でも良く見かけるのは「タダゲンゴロウ」や「ナミゲンゴロウ」です。
これらのゲンゴロウはゲンゴロウ種の中でも最大で、専門誌ではオオゲンゴロウと記載される事もあります。
でも、ほとんどのゲンゴロウは小さいものが多く、名前にも小ささを形容する言葉が付けられます。
以下の物は小さい種類のゲンゴロウです。
- コガタノゲンゴロウ
- ヒメゲンゴロウ
- マメゲンゴロウ
- クロマメゲンゴロウ
- ケシゲンゴロウ
- ツブゲンゴロウ
- コツブゲンゴロウ
- チビゲンゴロウ
ちなみに大きさは2mm~7mm程度の大きさです。
しかし上記にも書いたように、これらの種類のゲンゴロウも近年は急激に減少しており、多くの地域で見かける事が少なくなってきているようです。
ゲンゴロウが絶滅しないように、環境汚染や外来種の放流を止めて、ゲンゴロウが安心して暮らせる環境作りをしていくよう心掛けていかなければいけませんね。
ゲンゴロウの種類はここで紹介した以外にももっと存在するので、興味がある方は図鑑などを参考に調べてみて下さいね!
ゲンゴロウについてのまとめ
今回はゲンゴロウについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
ゲンゴロウの生態をもっと深く知りたい方は、実際に飼育しながら観察するのも良いかもしれませんね!
ライターMISAKI