ノゲイトウという花をしっていますか?
ヒユ科でありながら、見事に綺麗な花を咲かせるノゲイトウについて詳しくお話していきます。
ノゲイトウの特徴
ノゲイトウはヒユ科ケイトウ属に分類される一年草の植物で、草丈は最大1m程度に生育します。
日本でも関東地方以西の暖地で野生化し、高地や休耕地一面を覆う光景などが見られます。
ケイトウ属の植物はアジア、アフリカ、アメリカの熱帯から亜熱帯に30~60種ほどが分布していますが、園芸植物として主に観賞されてきたのはノゲイトウとケイトウの2種類で、ともに高温と乾燥に強く、荒地でもよく育つ丈夫な植物です。
1m以上の草丈に育ち、葉は細長い楕円形で、互生します。
実は果皮の中に種子が1個入ります。
近年ノゲイトウにそっくりなキャンドル状の花序をもったコスモシリーズやスパイキーシリーズなど、草丈の低い品種が流通しています。
名前のケイトウは鶏のとさかのような真っ赤な花を咲かせることが和名の語源で、ギリシャ語では同時に燃えることも意味しており、燃えるような花色にも由来していると言われています。
ノゲイトウの花
ノゲイトウの開花時期は7~11月頃です。
花序は細長く、花の色は赤ら銀色へと変化します。
花は下から上へと咲きあがり、ろうそくの炎のような形をしています。
花序は水分が少なくカサカサしていて、枝ごと切り取って逆さに吊るしておくだけで簡単に綺麗なドライフラワーが出来上がりますし、アレンジメントなどでもよく利用されます。
ノゲイトウの種類
ノゲイトウの種類には薄ピンクの花序をつけるノゲイトウシャロンがあります。
花は長く、15㎝程度になり、高温期の真夏には花色が薄くなりやすいのが特徴です。
ピアはロウソクの炎のような濃い紫の花序が美しい品種で、花壇や切り花、ドライフラワーに向いています。
スパイキーシリーズはノゲイトウと同じくロウソクの炎のような花序をもつ矮性の品種です。ピンクと紫の花色があります。
コスモシリーズは特に矮性で、草丈は20㎝以下、薄黄色、紫、ピンク、サーモン色がありとてもカラフルです。
ノゲイトウの栽培
ノゲイトウの種蒔きは5~7月で、種に覆土は必要ありません。
本葉が2~4枚の頃に鉢上げし、植え付けは5~9月です。
土質は特に選びませんが、水はけの良い土を好みます。
庭上では水はけの良い日向に植え付け、鉢植えは風通しのよい日向に置きます。
庭上では水はほとんど必要ありませんが、鉢植えの場合は栽培期間を通じて土の表面が乾いたらたっぷりの水を与えるようにしましょう。
病気には強いですが、アブラムシやハダニ、ヨトウムシ類、オオタバコガなどがつくことがあります。
5~10月の間はハダニとアブラムシで、これらは見つけ次第防除する必要があります。ハダニの場合は水やりの際に葉裏に水をかけると発生が少なくなります。
6~11月の間、ヨトウムシ類やオオタバコガの成虫が夜に飛来して卵を産み付けることがあり、孵化した幼虫は食欲旺盛で、花序や新芽を食害します。
成虫は繰り返し飛来して産卵するので、長期間にわたって防除する必要があります。
あまり背を高くしたくない場合は6~9月にかけて摘心を行います。
ケイトウだけで花壇を彩ったり、寄せ植えなどに利用しても様々な表情を作りだすことが出来ます。
例えば、矮性種のケイトウとキバナコスモスで元気な花壇や、深紅のケイトウとパープルフラッシュ、コリウスなどの個性的な葉ものと合わせれば、シックで大人っぽい寄せ植えが出来ます。
ノゲイトウの花言葉
ノゲイトウの花言葉は「おしゃれ」「感情的」「色あせぬ恋」です。
鮮やかでインパクトのある花がオシャレで感情的にも見え、個性あふれる様子が特徴的です。
「色あせぬ恋」の花言葉はドライフラワーにしても色あせないことからついたと考えられます。
(ライター ナオ)