鮮やかで可愛らしい小さな花と、鋭いトゲを持っているのが特徴の「ハナキリン」。
一年中花を咲かせるので、お部屋の中に飾る鉢植えとしてとても人気があります。
ずっと花が咲いているなんて、他の植物ではありえないですよね。
その理由が気になります…。
というわけで、今回はハナキリンの生態について迫っていきたいと思います!
ハナキリンの生態
ハナキリンはマダガスカル原産の低木です。
特徴は何と言っても茎にある多数の鋭いトゲ。
茎は多肉質なので、本当にサボテンそっくりです。
じつはサボテンの仲間に「モクキリン」というまるで木のようなサボテンがあるのですが、それに似ていて花を咲かせることから「ハナキリン」という名前が付けられたと言われているのです。
ハナキリンのもう一つの特徴は、一年中花が咲いていること。
基本的には春から秋にかけてが開花時期なのですが、暖かい場所(気温15度以上)では冬でも花をつけます。
ですので、暖かい室内や温室などで育てている場合には、一年中花を楽しむことができるのです。
花の大きさは品種により、1㎝ほどのものから5㎝以上の大ぶりなものまで様々。
花の色は白、赤、ピンクなど。
飾る場所に合わせて花の大きさや色などを選ぶと楽しいですね。
冬に咲く花は少ないですから、貴重な彩りとしてぜひ冬の間も花を楽しみたいものです。
さて、先ほどから「花、花」と連呼していますが、ハナキリンの花のような部分はじつは花ではないのです!
白やピンクに色付いている花のような部分は、「苞(ほう)」と呼ばれる蕾を包む「葉っぱ」なんですよ。
つまりは、花ではなく色のついた葉っぱということです。
どう見ても葉っぱではなく花に見えますよね。
本物の花は、苞の真ん中にある小さな黄色い部分なのです。
ハナキリンの栽培
ここからは、ハナキリンの栽培ポイントについて紹介していきます。
ハナキリンは栽培の難しさで言えば「中級」クラスなので、しっかりと気を付けるべきポイントを押さえておきましょう。
まず、ハナキリンは暖かい地域の植物なので、暑さと乾燥には強いです。
真夏の直射日光という他の植物を一気に弱らせてしまうような状況にも耐えられます。
そして夏ですら水やりは3~4日に一度ほどのペースでOKというお手軽さ。
基本的に丈夫な植物なので、ここまで聞くととても育てやすい植物のように思えますね。
しかし、気を付けなければならないのは冬です。
寒さには弱いので、冬は必ず室内で管理してください。
気温は最低でも5度以上必要なので、たとえ室内でも5度を下回るような場所には置かないようにしましょう。
10度以上あれば生長しますし、15度以上で花を咲かせます。
冬の間も花を楽しみたいのならば、温度に気を付けましょう!
また、長く鋭いトゲがあるので、怪我をしないように注意しなければなりません。
特にペットや小さなお子さんがいる場合は、気を付けてあげてください。
刺さるとかなり痛いです。
それに加えて樹液にも毒性があり、折れた茎や葉っぱから滲み出た液に触ると、かぶれてしまうことがあります。
もし樹液に触れてしまった場合は、すぐに綺麗に洗い流しましょう。
それにしても…
トゲがある上に樹液に毒性まであるなんて、かなり攻撃的な植物ですね。
全く人間に媚びない野性味に溢れています。
ハナキリンについてのまとめ
ハナキリンの花言葉には、「純愛」「冷たくしないで」と言うものがあります。
なんだかトゲなどの攻撃性やこの花言葉を合わせると、人間でいうところの「ツンデレ」のようなイメージが思い浮かびませんか?
大部分はツンツンしているけれど、可愛らしい花の部分にキュンとしちゃう…みたいな。
そのギャップがハナキリンの魅力ですね。
(ライター もんぷち)