「アライグマ」という動物がいますね。

アライグマと聞くと、世界名作劇場の「あらいぐまラスカル」などの古典アニメもあったので、かわいい姿を思い浮かべる人も多いかもしれません。

 

しかし、アライグマは見た目はタヌキに似ていて確かにかわいい感じなんですが、
人間との関わりについては問題が多く起こっているようなのです。

今回はそんなアライグマについて、 生態や寿命、その他の雑学などを紹介してみましょう。

アライグマの生態について

アライグマとは、哺乳綱食肉目のアライグマ科、アライグマ属に分類されている哺乳類です。
なぜ「アライ」グマなのかというと、水中に前足を入れて獲物を探している様子が手を洗っているかのように見えるのでつけれらています。

頭から胴の長さは42センチから60センチ、体重は4キロから10キロで、飼育されているものでは20キロにもなるぽっちゃりさんもいます。

 

灰色の体毛で、目の周り〜頬に斑紋があるので、非常にタヌキと似ていてます。
タヌキと違うところは、長くてふさふさな尻尾に黒い模様があること、白っぽい足、耳の白い縁取りなどです。

アメリカやカナダなどが原産地で、ドイツやフランス等のヨーロッパや
西インドなどにも外来種として定着していて、日本にも輸入されてきましたが
問題が起こっています。このあたりは後ほど説明したいと思います。

 

水辺の森に住んでいることが多いですが、人の住んでいる地域などの幅広い環境で生きていくこともできます。

夜行性で、ほかの動物が作った巣穴などに住むちゃっかり屋で、農家の物置などでも巣にしてしまうことがあります。

 

アライグマの食性についてですが、昆虫・魚・両生類・哺乳類・鳥類・爬虫類・植物など、非常に雑食でさまざまなものを食べています。

アライグマの寿命や雑学

アライグマといえばやはり「手を洗う」ように見える仕草ですよね。
ただし、この動作、実は野生化ではしていなくて、飼育下にいるアライグマだけがするそうなんです。

 

アライグマは水辺の獲物を手探りでとる習性があり、それが飼育下のアライグマの遊びとして定着したとか、アライグマは目が悪いので、手で触った感触で食べ物を認識しているとか、

色々な諸説が飛び交っていますが、理由がはっきりとは判っていないのが現状です。

 

アライグマの一生は、まず雌が1歳、雄が2歳で成熟して、繁殖期が1月から3月、妊娠は63日から65日で、春になると3頭から6頭の赤ちゃんを産みます。

一夫多妻制で、雌が子供を育てています。

 

天敵はオオカミやピューマ、ワシミミズクなどですが、一番の天敵は人間です。
寿命は長いもので13年から16年、飼われているものでは22年くらいの記録があります。

アライグマと人間の関わり

アライグマというのはアメリカにおいては国民的な動物なんだそうです。
「あらいぐまラスカル」のように、アメリカでは昔からさまざまな文化・作品に登場しています。

 

ただし、可愛いからという理由でアライグマを飼うと、とんでもなく苦労するようです。
アメリカではペットとして買おうとする人は多いのですが、特に成長してからは飼育が非常に難しく咬まれたりひっかかれたりすることが日常茶飯事だそうです。

 

日本でアライグマをペットとして購入し、後に大変だからという理由で山に捨て、そのアライグマが野生化して農作物や周囲の生態系の脅威になるなどの問題に発展しました。

また、狂犬病やアライグマ回虫などの感染症のキャリアになっていることも問題となっています。

そこで、2005年以降は外来生物法で特定外来生物に指定され、日本ではアライグマは飼育や輸入が禁止されることになりました。

見た目と違って危険なので注意

見た目はユーモラスでかわいいものの、実は人間にとってかなりの問題を引き起こしているアライグマについてでした。

襲ってきたり感染症などもあって危険なので、山奥などでもしも見かけてもかわいいからといって近づかないようにしましょう。

ライター名:nabex