ウイキョウという花を知っていますか?
もしかしたら、違う名前の方が有名かもしれませんが、その名前と花とは一体!!??
ウイキョウの特徴
ウイキョウは草丈1~2mほどになる多年草です。
主産地はインド、中国、エジプトなどで、日本には平安時代に中国から渡来し、長崎県、岩手県、富山県などで多く栽培されています。
地中海沿岸が原産とされ、古代エジプトや古代ローマでも栽培されていた記録があり、歴史上で最も古い作物のひとつと言われています。
葉にも茎にも芳香があり、葉は細かく枝分かれしていて、糸のように細く、初夏~夏に花茎を長く伸ばします。
ウイキョウの花
葉は糸状で全草が鮮やかな黄緑色をしていて、花期は6~8月で枝先に黄色の小花を多数、傘を広げたように咲かせます。
秋には7㎜程度の長楕円形をした茶褐色の実をつけます。
ウイキョウの利用
若い葉や種子は甘い香りと苦みが特徴で、消化促進や消臭に効果があります。
香辛料やハーブとして食用や薬用、化粧品用などに古くから用いられてきました。
西洋では魚料理やピクルスの風味付けなどに利用され、インドではカレー、中国では五香粉の原料として用いられ、お酒やリキュールなどの香りづけにも用いられてきました。
インド料理店ではウイキョウを色のついた砂糖でコーティングしたものが、口直しとしてレンジの横などに置かれていることもあります。
フェンネルの葉柄の根元は肥大し、フィノッキオと呼ばれ、玉ねぎなどのようにサラダ、煮物、スープなどに用いられます。
茎や葉は生食されることも多いのですが、佃煮やシチュー、肉料理の香味野菜として利用されることも少なくありません。
また、果実は生薬で芳香健胃作用があり、太田胃散や仁丹などにも使われています。
ウイキョウとは!?
そろそろ別名を。
そう、ウイキョウは別名をフェンネルと言います。
料理好きの人なら、一度は聞いたことがあるでしょう?
ウイキョウとはフェンネルの和名だったんです。
ウイキョウの栽培
ウイキョウは草丈が高くなると倒れてしまうので、支柱を立てます。
葉や茎はいつでも収穫でき、出来るだけ柔らかい部分を収穫します。
球茎は春巻きの場合は7月の上旬、秋まきの場合なら11月の頭に収穫できます。
種は株全体が黄色く枯れてきた頃に花茎ごとに切り取って風通しの良い日陰で逆さに吊るして乾燥させます。
根元が肥大するフローレンスフェンネルは根株がゴルフボール位の大きさになったら、茎が青くて硬くなってしまわないように、盛り土をして根株に光が当たらないようにします。
日当たりの良い環境を好み、株がよく茂って茎葉が込み合った場合には間引きをして株の内部にも十分光が当たるようにします。
乾燥気味の土壌を好み、鉢植えは土の表面が乾いたときにたっぷりと与えるようにしましょう。
地植えは夏に雨の降らない日が何日も続くような場合だけ与えます。
基本的には水をやる必要はありませんが、冬は地上部が枯れても根は生きているので、鉢植えは回数を減らして水やりをします。
肥料は春と秋の年2回、株元にゆっくり効くタイプの肥料を施します。
水はけの良い超えた土が適しています。
太い根がまっすぐに下に向かって伸び、枝分かれはしないので、その太い根を傷めてしまうと、根付きが悪くなります。しっかりと耕した土に植え、植え替えは避けましょう。
株は大きくなるので、地植えの場合は60㎝以上の間隔をあけて植え付けます。
あまり詰めて植えると株に十分に光が当たらないので、貧弱に育ってしまいます。
害虫は赤と黒のストライプ模様のアカスジカメムシがつきやすく、特に夏の開花時期によく見られます。
(ライター ナオ)