イタドリがイギリスで大問題になっているそうなんですが、そもそも「イタドリ」とは何か知っていますか?
魚・・・鳥・・・花・・・一体何なのでしょうか。
イギリスで何が問題になっているのかも気になりますよね。
早速イタドリについて調べてみましょう。
イタドリとは何?
「イタドリ(虎杖、痛取)」とは、タデ科ソバカズラ属の多年生植物です。
中国、台湾、朝鮮半島、日本で自生しています。
日本では北海道、本州、四国、九州など各地の野山で見ることができます。
イタドリは荒地など色々な所で生息しますが、少し湿っている場所が好きです。
イタドリは生命力が著しく、高さ2メートル近くまで大きくなります。
イタドリの茎は中空で、多数の節があります。
竹に似たような構造です。
三角の形をした葉っぱが交互についています。
若い茎はアスパラガスのような形をしています。
若い茎に付いている葉は赤く、赤い斑点があります。
夏には白い小さな花を咲かせます。
イタドリの別名
イタドリには別名がたくさんあります。
日本の各地で呼び方が違うのです。
イタドリの茎を折るとポコンっと音がして、食べると酸っぱさがあるので、「スカンポ」と呼ばれたりします。
秋田地方では「サシボ」、和歌山地方では「ゴンパチ」
他には「イタンポ」、「ドングイ」、「スッポン」、「エッタン」などがあります。
イタドリとイギリスの問題
19世紀にシーボルトが長崎県からヨーロッパに持ち込んだイタドリが、イギリスで猛威を奮っています。
イタドリは生命力がとても強いので、アスファルトやコンクリートを突き破るほか、建物を崩壊するほどの被害が相次いでいます。
その為イタドリは世界の侵略的外来種ワースト100にもなっています。
イギリスにはイタドリの天敵もおらず、どんどん繁殖していき、どうすることもできない状態だそうです。
イタドリをイギリスから排除するには3.000億円以上のお金がかかるそうです。
そこで、イギリスと日本が研究を重ね、イタドリの天敵である「イタドリマダラキジラミ」を日本から導入することが決まりました。
イギリスにイタドリが渡来した当時は、観賞用としてすごく歓迎されていたんだそうなんですけどね・・・
イタドリは食べられる!
イタドリは山菜として食べることができます。
高知県では野菜の直売所で売られるほど人気があります。
昔の子どもはおやつ代わりに食べていたんですよ。
高知県、和歌山県、兵庫県、秋田県では普通に家庭料理としてイタドリが食べられています。
イタドリは生で食べることができますが、酸味が強くて酸っぱいので、アク抜きした方がより美味しくいただけます。
イタドリのアク抜きの仕方は、ピーラーなどで皮を剥いて、沸騰したお湯に20~30秒入れ、色が変わってきたら取り出して水にさらします。
数回水を替えながら、3時間ほど水にさらすと出来上がりです。
イタドリは佃煮や酢の物、煮物などの料理がおすすめです。
イタドリは薬にもなる!
イタドリの根茎を乾燥させたものは利尿、緩下作用のある「虎杖根(こじょうこん)」として薬になっています。
怪我をした際、イタドリの葉っぱを出血しているところに当てると、止血作用があって、痛みが和らぎます。
いたみをとる・・・イタミトル・・・イタドリ・・・!実はこれがイタドリの名前の由来になっているのです。
イタドリについてまとめ
イタドリの問題はイギリスで大変なことになっているとは知りませんでした。
イタドリの天敵、「イタドリマダラキジラミ」を導入した効果はどうなのでしょうか。
気になるところです。
イギリスでもイタドリを料理などに活用したらいいのではないかと思います。
イタドリのイギリス料理を是非とも食べてみたいものです。
(ライター 雲呑)