ホトトギスって鳥だけじゃなかったの???
という方はいませんか。
そうなんです、鳥だけではなかったんです!
今回はホトトギスという植物についてのお話です。
ホトトギスの特徴
ホトトギスはホトトギス属に分類される植物で日本の特産種です。
草丈は1mほどになる多年草で、日陰の湿った斜面や崖、岩場に見られます。
葉は細長い楕円形で互生し、葉の縁にギザギザはありません。
ホトトギスの花
ホトトギスの花は葉のわきにつきます。
直径2~3㎝で花びらは6枚、花びらの内側には6本の雄しべがあり、その内側にめしべがあります。めしべは深く3つに裂け、更に先が2つに裂けています。
花びらには紫色の斑点があり、1~3輪上向きに咲かせ、花の時期は8~9月頃です。
日本のホトトギスの種類
ホトトギス属に分類される種類は全部で19種で、そのうち13種が日本で確認され、うち10種類が日本の固有種であることから、日本が原産であると推定されています。
ヤマジノホトトギスは北海道から九州まで分布する、草丈30~60㎝になる植物です。
花は2日間で、初夏から秋にかけて咲き、茎先と葉脈につきます。
キバナホトトギスは宮崎県に自生し、ユリに似た黄色い花をつけます。
タマガワホトトギスは最も冷涼な環境に適応する種類で、北海道から九州にかけての冷温帯域に分布していて、山の谷筋などの湿った場所に生育しています。
その他にもジョウロウホトトギス、キイジョウロウホトトギス、ヤマホトトギス、チャボホトトギス、タカクマホトトギス、セトウチホトトギスなど地域の固有種も多く、絶滅が危惧されているものも多くあります。
ホトトギスではシロホトトギスがホトトギスの花に斑点が入らない真っ白に見える種類で昔から園芸種として栽培されています。他に、ムラサキホトトギスがあります。
ホトトギスの栽培
種類ごとに個性があり、花色も違うので園芸種としては人気があります。
日頃に手入れは、種類によって多少違いはありますが、暑さに弱い品種が多く、涼しい気候を好みますので、そこがポイントになりそうです。
3~7月頃まではしっかりとした株を育てるためによく日に当てて育てます。これはホトトギスが強光線を嫌い、葉焼けしやすい性質があるので、夏以降は木陰などの日陰になる場所で管理するためでもあります。
風通しがよく、熱のたまらない場所を選んで植えます。
秋遅くなると地上部は枯れます。凍らせない程度の場所で管理し、地植えの場合は敷きわらなどを敷いて寒さをしのぎましょう。
乾燥にとても弱いので、土の表面が乾きかけたら、たっぷりと水を与え、夏は乾燥と暑さ対策のために水やりと同時に周辺にも水をかけて温度の上昇を抑えるようにしましょう。
肥料は生育期の春から秋にかけて週1回程度の液体肥料を施します。
真夏と秋は必要ありません。
鉢植えにしているものは1~2年に一回植え替えをします。
春に芽が伸びてくる前、3月頃が適期です。
根を軽くほぐして広げるようにし、植え替えます。
株分け、さし芽、種蒔きで増やすことが可能。
株分けは植え替えも兼ねて行います。
さし芽は葉を3~4枚付けた状態で2節ほどの長さに切り取り、下の方の葉を取り除いて土に挿します。
ウイルス性の病気やナメクジ、ヨトウムシ、毛虫などが主な病害虫です。
葉が食べられるような場合には薬剤などを使ってしっかり駆除しましょう。
ホトトギスの花言葉と名前の由来
ホトトギスの花言葉は「秘めた意志」や「永遠」。
開花の時期が長く、その間ひたむきに咲き続けているところからきているようです。
ちなみに名前のホトトギスは鳥のホトトギスからきていると言われ、花の斑点の模様が鳥のホトトギスに似ているからなのだとか。
(ライター ナオ)