タコと言えば、タコ焼き!?それとも、お刺身?ゆでだこ?

いずれにしても、私たちの生活に深くかかわっているタコですが、海の中の彼らに天敵はいるのでしょうか?

タコの生態

タコは世界中に300種類ほどがいるといわれている海水に棲む軟体動物です。

岩礁や砂地で活動しており、淡水域での確認はされていません。

通常、足と言われる部分は学問上では「腕」と呼ばれ、8本の腕を持っています。

オスの場合、そのうちの一本が生殖器の役割も果たします。

 

スーパーなどでタコの頭として売られている部分は胴体にあたり、本当の頭は腕の付け根部分の目や口器が集まっている部分にあります。

体全体は筋肉でできていて、軟骨とくちばしだけが硬いのが特徴です。

 

血液は青く、体全体へはヘモシアニンという色素によって酸素が運搬されますが、酸素運搬能力が低いため、長距離の高速移動はできません。

また、酸素濃度にも影響を受けやすく、水質が酸性になるとさらに運搬能力が低下します。

 

甲殻類や二枚貝などを好んで食べ、天敵はウツボやサメ、タイですが、時には天敵に向かって攻撃するようなこともあります。

水から離れても30分ほどは生きていくことが出来るようで、わざわざ陸地に上がっていって捕食することもあるそうです。

 

殆どすべてのタコが毒をもっていますが、人間には無害です。ただ、ヒョウモンダコだけは猛毒をもっているので、注意が必要。

敵から身を守るにはスミを吹きだして逃げたり、体表の色を保護色にしたり、地形に合わせた体形になり同化したりと言った方法がとられます。

 

タコは非常に賢い生物で、その賢さは無脊椎動物一とも言われています。

地形や色に関して2年ほどの記憶能力があり、瓶などにエサを入れるとその瓶のふたをひねって中身を食べたという報告もあるほど。

 

白色に興味を示すことから、色も認識できると考えられています。

また、貝などの道具を利用して身を隠す行動も明らかになっています。

 

敵に襲われると触腕を切り落として逃げることも知られており、切り落とした触腕は根元から再生するので、時に8本以上腕のあるタコもいるということになります。

現在まで見つかったタコの中で96本の腕を持ったものがいたという報告もあります。

タコの天敵

タコの天敵として有名なのはウツボです。

ウツボは岩場に棲んでいるタコを狙って捕食します。大人しい生物と言われるウツボですが、

 

実はやるときはやる!?

激しくタコに絡んで攻撃するのです!

 

砂地に生息するタコにとっての天敵は、砂地に隠れているカレイやヒラメ。

もともと餌の少ない砂地では、くるもの拒まず!?

彼らの頭上!?を通る生物の多くが捕食対象になるようです。

タコの産卵

タコは交接といわれる繁殖行動をします。

8本の触腕の内、一本は吸盤のついていない生殖器の代わりをしています。

 

他の腕が先端まで規則正しく吸盤が並んでいるのに対し、交接湾の先端部だけは吸盤がなく、へら状や筒状、ひも状に変形しています。

更に細かく見ると、先端部分には溝があり、この溝から精子のカプセルとメスの体内に入れるというわけ。

 

交接の時にもオスとメスは交わることなく、まるでオスがメスに精子のカプセルをプレゼントするかのように、体に入れるのです。

メスは一生に一度しか出産をしません。

岩場の陰で、ロートと呼ばれる排水口から卵を数粒ごと吐き出します。

その数は10万~40万個にもなるそうです。

 

一度、卵を腕の根元の吸盤で絡めとった後は吸盤を使って縄をなうようにひも状にして、房を岩につけていきます。

この卵の様子はまるで藤の花が藤棚に下がって咲いているように見えることから、「海藤花=かいとうげ」と言われることもあるのだとか。

 

この卵たちをメスダコは一匹で孵化するまで守り続けるのです。

この間、メスは飲まず食わずでロートを使って新鮮な水を卵に与え続けたり、外敵から卵たちを守ることを、2~3か月の間命がけで行います。

 

そして、卵たちが孵化すると、メスは1年という短い一生を終えていくのです。

深海にすむタコの中には53ヵ月抱卵したという記録もあり、まさにタコにとって子孫を残すということは命がけなのです。

タコの生態と天敵に関するまとめ

タコは世界中に300種類ほどがいるといわれている海水に棲む軟体動物

タコの天敵として有名なのはウツボ、カレイ、ヒラメなど。

タコは一生に一度しか産卵せず、その卵を命がけで守り孵化させ、一生を終える。

(ライター ナオ)