どこか愛嬌のある風貌のフグ。
そして、毒はあるけど美味しいフグ。
テレビで人気のさかなクンがいつも被っている帽子はハコフグ(フグ科ではないのですが)・・・でしたっけ?
そんなフグたちの天敵についてお話します。
フグの特徴と生態
フグはフグ目フグ科に分類され、世界には120種類のフグがいると言われています。
そのうち、食用となるフグの中ではトラフグやマフグが有名です。
フグは敵を威嚇する為に体を膨らませます。
胃の腹面に「膨張嚢」というものがあって、空気や水を吸い込んで体の体積を2倍以上にすることが出来ます。
腹部には棘状の突起がある種類もいます。
フグは歯がよく発達していて、これが融合した強靭な4つの歯を持っています。
肉食性で群れをつくる種類は少なく、背ビレと臀ビレで推進力を生みだすような独特の泳ぎ方をします。
主に海水魚ですが、汽水や淡水に生息していて、多くの種類が内臓や皮膚、血液、筋肉の全部または一部にテトロドトキシンという毒を持っています。
クサフグはこのテトロドトキシンの他にサキシトキシンも持ち、ハコフグはテトロドキシンを持たず、パフトキシンを蓄積しています。
フグの毒
フグが毒を持っている理由として、フグ自身が体の中で毒を生産しているという説とエサなど外部から取り込まれているという説がありますが、どちらかというと外部から食物連鎖によって最終的にフグの体内に毒が蓄積されているいう考え方が有力のようです。
天然のフグの場合は種類によって毒の成分も毒化する部位も異なっていたり、季節によって毒の量が変ったりするうえ、交配種に関しては有毒の部位を特定することが難しかったりもします。
種類によっては全く食用になる部位がないものや有毒種と食用種の形態も似ていたりするので、決して素人は手を出してはいけなません。
フグ自体はテトロドドキシンに関して高い耐性を持っているので、フグ自体が中毒になることはなく、しかもある程度の毒を持っていないと逆に仲間同士を攻撃するような行動も見られることから、フグが正常な活動をするためには、テトロドトキシンが一定量帯何なければならないこともわかっています。
フグの天敵
フグの毒に耐性を持っているのは、フグ自身。
小型のフグは大型のフグに捕食されます。
稚魚のうちはフグに限らず多くの魚に捕食されます。
他にもカニやカモメなどもフグを攻撃するようです。
また、死に至るようになるまでにはならないかもしれませんが、アニサキスなどの寄生虫もフグに寄生します。
食用フグのあれこれ
フグと言えば山口県下関市が本場として知られているが、実際、漁獲が多いというよりは流通の拠点になっているといった方が正確で、日本全国にとどまらず中国、韓国など、海外からも多くのフグが下関に集められています。
消費地として有名なのは大阪府大阪市です。
高級魚であるため、もちろん養殖もさかんに行われています。
養殖物は天然ものに比べて尾びれが短く、全体的に黄色を帯びた色をしています。
フグの生態と天敵に関するまとめ
フグはフグ目フグ科に分類され、世界には120種類のフグがいる。
フグは敵を威嚇する為に体を膨らませます。
胃の腹面に「膨張嚢」というものがあって、空気や水を吸い込んで体の体積を2倍以上にすることが出きる。
多くの種類はテトロドトキシンという毒を持っているが、クサフグはテトロドトキシンの他にサキシトキシンも持ち、ハコフグはテトロドキシンを持たず、パフトキシンを蓄積しています。
フグの毒に耐性を持っているのは、フグ自身で小型のフグは大型のフグに捕食される。
カニやカモメなどもフグを攻撃し、アニサキスなどの寄生虫がフグに寄生することもある。
(ライター ナオ)