滋養たっぷりのどじょうですが、最近は食用ではなく、観賞用として飼育する人も増えているようです。

どじょうの生態や飼育の仕方について詳しくお話していきます。

どじょうの特徴と生態

どじょうはコイ目ドジョウ科に分類される淡水魚の一種です。

日本の平野部の水田や湿地などに全国的に生息しています。

 

中国大陸、台湾、朝鮮半島にも分布しますが、日本をはじめとした東アジア地域では食用魚としての養殖も盛んに行われています。

日本では低湿地で水田の多かった東京の北東部地域の強度料理としても古くから親しまれ、「どじょう」すくいは泥田で「どじょう」を掬う姿を滑稽に表現する忘年会の宴会芸の定番でした。

 

雑食性でユスリカの幼虫などを主に摂食します。

体は細長い円筒形で、全長は10~15㎝程度。口ひげは上顎に3対、下顎に2対の合計10本あり、このひげには味蕾と言われる食物を探すのに使われる感覚器があります。

 

呼吸はエラで行い、水中の酸素が不足すると水面まで上がってきて空気を吸い、腸で空気呼吸も行います。

体色は茶褐色で、背部に不明瞭な斑紋を持つものがほとんどですが、まれにヒドジョウと呼ばれるオレンジ一色の白変種もあり、人工繁殖されたもの等が観賞魚として商業流通します。

個体差はありますが、危険を察知した際や水温などの条件によって水底の砂や泥に潜ることもあります。

どじょうの飼育

どじょうは飼育することができます。

準備する水槽は50㎝以上のある程度大き目のものがおすすめです。

 

自然界の様子を知りたい時は水槽の中に泥を5㎝位入れて飼育します。

観賞用として飼育するなら、泥の代わりに細かい砂をひくだけで十分です。

 

泥は冬眠の様子なども見られ観察用には適していますが、鑑賞を優先したい場合には見た目が悪くなるので避けた方が良いでしょう。

蓋も必要です。実はドジョウは夜間の運動量がかなり高く、水槽から飛び出すこともしばしば。

 

水槽のほんの小さな隙間からでもジャンプして飛び出すことがあるのです。また、振動にもかなり敏感で、大きな振動が加わるとびっくりして飛び出してしまうこともあります。

鑑賞用として飼育する場合、水槽の中には水草を入れたり、石を配置したりすると見た目にもよく、自然の状態に近くなります。また、エアレーションもおすすめです。

ただし、水草はどじょうが砂に潜って掘り起こす可能性があるので、上手に固定することが必要です。

 

水草の種類としてはマツモ、カボンバ、アナカリス等が安価でおすすめ。

水は2日ほど置いて、カルキ抜きした水を使います。

 

汚れて水替えをするときは半分ずつ取り換えるようにしましょう。

水槽は明るい場所に置くのがベストですが、直射日光が当たるような場所は避けた方が良いでしょう。

 

どじょうは寒さに弱く、冬の寒い日などは特に日の当たるところに置いて温度が下がらないようにします。

餌は豆腐や麩等を好んでたべます。

 

また市販のメダカや金魚の餌、冷凍ミジンコやアカムシなども好物です。

しかしこれらの餌は水を汚しやすいという難点もある為、水槽の管理をしっかりする必要があります。

 

餌の回数は1日1~2回程度。

ウナギ養殖専用の餌を与えるとかなり成長するのだとか。

気になる人はお試しあれ!

メダカとどじょうの混泳

メダカは水槽の中で上層部を泳いでいます。

それに対してどじょうは泥に潜ったり、下層部にいることが多く、基本的には混泳が可能です。

 

しかし、どじょうは雑食で口に入るものは全て捕食してしまうという習性があるので、メダカの稚魚や弱っているメダカなどがいると食べてしまう可能性は拭えません。

それを覚悟の上で混泳しましょう。

(ライター ナオ)