ペットとして人気が出てきている「アフリカツメガエル」。
身近な生き物というわけではないですから、生態や寿命など分からない事ばかりですよね。
そこで今回は、そんなアフリカツメガエルについてまとめてみました。
アフリカツメガエルの生態・寿命
アフリカツメガエルはその名の通りアフリカ原産のカエルです。
主にアフリカの中部から南部にかけて生息しているのですが…実はその他の地域でも、外来種として定着しているところもあるのです。
日本も例外ではありません。
実験用やペット、またはペットの餌として持ち込まれた個体が、野生下で定着しつつあるのです。
もしかすると、そのあたりの川や池で普通にアフリカツメガエルを見かけるようになる日が来るかもしれませんね。
体長は5~13㎝。
国内産のカエルに比べたら大型ですね。
小さい頭にのっぺりとした平たい体つき、横に張り出した手足は、普段よく見かけるカエルよりもマスコット的で少しかわいいです。
しかしこの姿は当然ながらかわいさを演出するためのものではなく、「水中生活に特化」した体のつくりなんですよ。
アフリカツメガエルは一生をほぼ水中ですごすため、泳ぐのに適した体型になっているのです。
それゆえ、陸地ではほとんど歩くことすらできないんだとか…。
それならもういっそのこと、オタマジャクシの時の鰓をそのまま残しておけばいいのに、と思います。
アフリカツメガエルという名前の由来は、後足の指の内側3本に、爪のようなものがあることから。
ただし「爪」と言ってはいますが、これは哺乳類などの爪の構造とは全く別のものです。
雑食で、水中の小魚やその死骸、水草などを餌としています。
変えると言えば長い舌をベロンと伸ばして捕食する、というイメージが強いですが、じつはアフリカツメガエルには舌がありません。
そのため他の種よりも「手」をよく使い、捕食の際は口を大きく開けて吸い込み、手で押し込むようにして摂食します。
その姿もまた、他のカエルと違った独特なかわいさがありますね。
アフリカツメガエルの寿命は10~20年。
思っていたよりも長い!
個体によっては25年近く生きるものもいるそうです。
カエルだと思って甘く見てはいけませんね…。
アフリカツメガエルと人間との関わり
アフリカツメガエルは「生餌でなくても食べる」「水のみで飼育できる(陸地がいらない)」「繁殖力がある」ということから、実験動物として使われてきた歴史があります。
また、同じく上記のような理由から、大型観賞魚の餌などとしても流通していますね。
餌用の個体は一匹数十円程度で売られているのでビックリ。
一方、飼育用の個体は数百円から数千円という値段が付けられているので、何が違うのかちょっと気になります…。
このようにしてアフリカツメガエルは人々の生活と関わってきたわけですが、じつは他のカエルに害を与える病原菌の保菌者である可能性があり、そういった意味ではとても危険なカエルなのです。
病原菌の名は「ツボカビ菌」。
両生類の皮膚に寄生する菌で、過去にはオーストラリアや南米・北米などで蔓延、多くの両生類の生息数が激減したと言われているのです。
(アフリカツメガエル自身は、この菌にに感染しても発症しない。)
日本のカエルもこの菌に対して耐性があるようですが、そうでなくてもアフリカツメガエルは外来種ですので、みだりに野生に放ってはいけません。
アフリカツメガエルについてのまとめ
アフリカツメガエルは飼育がとても簡単な部類に入るカエルです。
もし初めてカエルを飼育してみたい、という人は、アフリカツメガエルから始めてみてはいかがでしょう。
ただし前述の通り寿命はそれなりに長いので、きちんと最後まで面倒をみられるかどうか、よく考えてからにしましょう。
(ライター もんぷち)