綺麗な花の間をせっせと飛び回り、一生懸命蜜を集めているハチの姿はとても健気。

田舎ではれんげ畑やソバ畑、都会では道路脇や公園の花などでも見かけることがあります。

花とミツバチ・・・なごむ風景のではありますが、そういえば、彼らの寿命は一体どれくらいなのでしょう?

ミツバチの特徴と生態

私たちが口にするハチミツ。そのハチミツを作っているのはその名の通りミツバチたちです。

日本には日本ミツバチと西洋ミツバチがいますが、病原菌などに対して耐性が弱い日本ミツバチはだんだんと養蜂されなくなり、今ではニホンミツバチのハチミツは珍しくなってしまいました。

現在はヨーロッパやロシアなど耐性の強い西洋ミツバチたちが活躍しています。

ミツバチたちは女王蜂と働きバチにわけられます。

 

女王バチになるのはメスの働きバチの中で良い餌を食べて大きくなったハチ。

働きバチの頭部から分泌されるロイヤルゼリーを食べたハチだけが、繁殖能力のある女王バチになるというわけです。

 

ミツバチにはもちろんオスとメスがいるわけですが、せっせと花の蜜を集めてくるのは全てメスの働きバチです。

じゃあ、オスはというと…!?

 

オスは子孫を残すための種馬!?的な存在なんです。

巣の中で働きバチにエサをもらい、女王蜂と交尾するのが仕事。

 

外見上の特徴は働きバチよりも体が大きく、複眼と単眼が非常に発達していること。

繁殖の役目を終えたオスは蜜を集めることもせず、その命を終えていくのです。

 

最近話題の無人航空機のドローンは英語で怠け者の意味があり、同時にオスバチを指す言葉でもあるのはちょっと有名な話。

せっせと働くメスの働きバチの主食はもちろん花の蜜!そして副菜は花粉といったところでしょうか。

 

花の蜜からは必要な糖分を、また花粉からはたんぱく質やビタミン、ミネラルなどを補給します。

それを住処である巣箱に持ち帰ると、巣で待ち構えていた子育て班の働きバチたちがその蜜や花粉を受け取って、幼虫たちに与えます。

 

この時、蜜をうけとるハチたちは甘い蜜を運んできたハチたちから順番に受け取り、より糖度の高い蜜を採取し、幼虫に与えているのだそうです。

なんと賢い!!オスバチとは大違い!!??人間顔負けです。

 

そして、ハチの生態でもう一つ有名なのがハチダンス♪

蜜集めをするハチたちは巣箱の上で八の字ダンスといわれるダンスを踊り、そのスピードや角度で美味しい蜜のある場所を仲間たちに教えます。

これもまた、昆虫とは思えないほどの知能性の高い行動です。

ミツバチの寿命

ミツバチの寿命は社会性のミツバチらしく、同じように階級化されています。

まず女王蜂の寿命は当然のようにミツバチの中でも最も長い6年程だそう。

昆虫にしてはかなりの長寿!一日で2000個以上の卵を産むと言われますから、生涯で一体何個の卵を産んで死んでいくのでしょう・・・・

これに対し働きバチの寿命は1か月ほどだそう。

 

女王バチと比べると72分の1の寿命・・・つまり、ミツバチという種において働きバチは使い捨てのような存在なのです。

生まれてからメスは休むことなく蜜を集めるために飛び続け、オスは子孫を残すための種馬として成長し、交尾後に死んでいくというわけ。

オスの中には交尾をする前にオス同士の争いで死んでいくハチもいるというのだから、もう言葉になりません。

ミツバチの生態と寿命に関するまとめ

社会性昆虫であるミツバチたちの実態はまるで人間社会の縮図!?

弱肉強食で悲哀に満ちています。

しかし、それこそが種として生き残るための方法だとしたら、それはそれで仕方のないことなのかもしれません・・・・

与えられた役割を確実に果たしながら生きていきたいものです。。

(ライター ナオ)