みなさんは「アオザメ」というサメを知っていますか?
ホオジロザメやシュモクザメなんかと比べると、いまいちネームバリューがないので知らない人も多いかもしれません。
そこで今回は、アオザメの生態などを詳しく調べてみました。
アオザメってどんなサメ?
アオザメは名前の通り、鮮やかな青い体が特徴のサメです。
温帯から熱帯にかけて、世界中の海域に広く生息しており、日本近海でも見られます。
大きさは最大で4m、体重は500kg以上、体型はマグロ類などのように細長い流線型。
遊泳スピードは、サメの中でも最速の18ノット(時速35km)だとも言われています。
サメの中で最速と言っても、マグロやカジキなどの大型回遊魚に比べれば格段に遅いですね。
サメって意外と速く泳げない生き物なんだな、というのがちょっと新鮮な事実でした。
とはいえ、人間よりははるかに速いので、追いかけられたら逃げ切れないでしょうね。
長くとがった鼻先と、真っ黒な(というか真っ暗な)瞳がとても恐ろしく印象的。
初めてアオザメの写真を見たとき、「怖っ!」というのが第一印象でした。
なんだか「闇」を抱えていそうな、アンダーグラウンドに堕ちていそうな、そんな目です…。
見つめられたらそのまま闇に引きずり込まれてしまいそう。
見た目の通り肉食で、他のサメを含む魚類、イルカなどの大型哺乳類も捕食します。
逆にホオジロザメなどの大型のサメやシャチに捕食されてしまうことも。
また、大型のサメで引きが強く、動きが面白い(ジャンプをしたりする)ということから、スポーツフィッシングの対象として人気ですが、そのせいで大幅に数が減少している地域もあるそうです。
外洋性ということであまり詳しい研究も行われておらず、実際どのくらいの数がいるのかや生態などについても分かっていないことが多いようです。
人間にとって有害?それとも…
まるで「殺し屋」のような恐ろしい顔をしているアオザメ。
見た目はまるで「人食いザメ」のようですが、果たして人間を襲うことはあるのでしょうか。
アオザメはとても気性が荒く活動的で、人間にとっても危険な種とされています。
しかし、基本的には外洋性のサメであり、人と接触する機会は少ないため、現在までにアオザメの起こした事故というのはほとんど報告されていません。
報告されているものも、他のサメの姿も確認されていたりと、確実なものは少ないようです。
とは言え、スポーツフィッシングの対象となるなど、人との接触の機会が全くないわけではありません。
もしもアオザメと出会うことがあったなら、十分に注意しましょう。
出会わないうちは危険はありませんが、出会ってしまったらかなり危険なサメだということを頭に入れておいてください。
ここまではアオザメの怖い見た目や危険性ばかりを挙げてきましたが、アオザメは漁業にも深い関わりがあります。
世界的に重要な漁業対象種となっており、日本でも年間800~1500tが水揚げされていることを知っていましたか?。
そのままのサメを食べる機会は少ないかと思いますが、練り製品の原料、フカヒレ、肝油など、様々な食品に加工されています。
特に、高級ハンペンや高級フカヒレとして扱われているそうです。
知らず知らずのうちに、アオザメを食べている人もたくさんいるはずですよ。
アオザメについてのまとめ
アオザメのダークな顔つきを一度この目で見てみたいのですが、サメの中でも最も飼育が難しい種類の一つと言われているため、飼育している水族館などは現在ありません。
短期間の記録はあるようですが、すぐに死亡してしまったんだとか。
最終手段としては、自分で釣り上げるしかないですね。
もしアオザメフィッシングに行こうと思っている人がいるのなら、十分に気を付けてくださいね!
(ライター もんぷち)