カラスは黒いものと思っていませんか?

実は世界中を見渡せば、真っ黒ではないカラスも存在しているんです!

しかも!!中には真っ黒とは真逆の真っ白なカラスも!!

カラスの黒色について

カラスの色が黒い科学的な理由は、チロシナーゼという酵素メラニン色素をもともと持って生まれているということに由来します。

この二つが反応することによって、体色を黒くしているのだとか。

 

しかし、非科学的なことで言うなら、伝説めいたものは沢山あります。

例えば日本の秋田県に伝わる民話では、染物屋のフクロウが、「誰よりも美しく綺麗な色になりたい!」

 

と欲張ったカラスの願いを聞いて何度も何度も重ね塗りをしているうちに、気づいたら真っ黒になっていたという話。

非科学的でありながら、光の加減によっては色々な深い色が見られるカラスの特徴や、天敵であるフクロウとの関係をとららえた絶妙なお話で、そこには「人よりも目立とうとしてはいけない」や「欲張りすぎてはいけない」と言った、東北地方らしい教訓めいたものも含まれているよう。

 

また、アイヌの神話ではカラスは太陽と密接な関係にあるために黒くなったと言われています。

そのお話は神様がこの世界を作っていた頃、太陽がへそを曲げて出てこなくなったのをカラスが引っ張り出しに行く役割を申し付けられ、太陽のすぐ近くまで行ったため真っ黒になったというもの。

 

そんな重要な役割を果たしたカラスだから、人里に降りてきて人のものを奪っていっても、神様からのお咎めがないのだという、どこまでも自然の恵みに感謝するアイヌらしい考え方。

そして、ギリシャ神話では太陽神の使者として従事していたカラスがいい加減な情報を流したことで、罰として真っ黒な醜い姿にされたのだという、カラスを悪とみなした考え方が一般的です。

世界の黒以外のカラス

日本では真っ黒なカラスですが、世界には黒色でないカラスも存在していて、、

一部が白くなっているカラスや、くちばしが黄色くなっていたり、時として真っ白なカラスさえも存在するのです。

 

日本のカラスが黒いのは、日本の森林の中に同化し、目立たなくするためではないかと言われていますが、ミヤマガラスなどに紛れて白黒のカラスが飛来することもあるそうです。

白いカラスが誕生する理由

白いカラスは先述したチロシナーゼという物質を持っていない、いわゆる染色体異常によって誕生した種類、「アルビノ」のことです。

多くの動物にアルビノが存在するのと同じようにカラスにもアルビノがいるというわけ。

白いカラスが日本でも見られる!!

新潟の愛鳥センター紫雲寺さえずりの里では1993年頃から白色のカラスを飼育しています。

ドックフードや昆虫を食べて暮らしているのだそうです。

 

また、パンダの誕生でにぎわいを見せる上野動物園にもアルビノの真っ白いカラスがいます。

黒いカラスと違い、どこか神秘的な感じを受ける白カラス。

 

一生に一度は見てみても良いかも。

白いカラスを見たい方はぜひそちらにお出かけください!!

カラスの色についてのまとめ

カラスの黒はチロシナーゼとメラニンが反応することに由来するが様々な伝説や神話もある。

カラスの中には真っ黒でないものもいる。

 

白いカラスは染色体異常による突然変異のアルビノ。

日本でも上野動物園や新潟の愛鳥センターで見ることが出来る。

 

現代の日本の社会ではごみなどを荒したり、子育て中に人間を攻撃したり、とにかくずる賢いと言れているカラスたち。駆除の対象にもなっています。

賢いカラスたちの次の生き残り作戦は、アルビノ!!??

(ライター ナオ)