触って丸くなるのがダンゴムシ。触っても丸まらないのがワラジムシ。

子供の頃の遊びでダンゴムシを見つけるとちょっと鼻高々だったのを思い出します。

 

暇を持て余していた子供の頃の遊び相手でもあったダンゴムシ。

彼らは実は、昆虫じゃなくってエビと同じ甲殻類だったというのだから驚きです。

ダンゴムシって?

日本でいわゆるダンゴムシと言っているのは私たちが家の近くなどでよく見かけるオカダンゴムシという種類のダンゴムシ。

乾燥に強く、土壌の分解者としての役割の強い甲殻類です!!

日本にはオカダンゴムシの他に海岸に生息しているやや大きめのハマダンゴムシや森林の中に生息している小型のコシビロダンゴムシなどがいます。

コシビロダンゴムシについては研究がほとんど進んでおらず、推定ではかなりの種類がいるのではないかと言われています。

ダンゴムシの生態

ダンゴムシは適度に湿気のある、ブロックの下や枯れ葉の下などに生息しています。

オスとメスがそれぞれ存在していて、オスは黒々とした光沢をもっており、それに比べてメスの黒色は薄く、黄色い斑点を背中に持つものもいます。
14本の脚を持った節足動物で、6~9月にかけて交尾をして、メスは30~200個ほどの卵を産みます。

卵はメスがお腹に抱いたままで1か月後に孵化します。幼体は最初は白っぽい色をしていますが、一か月に一度のペースで体の上半身と下半身に分けて脱皮を繰り返し、1年後に成体になります。

 

天敵はアリや鳥、ヘビ、カエル、蜘蛛など。

落ち葉や腐葉土をエサとして食べ、微生物が分解しやすい状態で排出していることから、益虫としての要素もありつつ、野菜などの新芽を食べてしまうこともあるため、害虫扱いされることもしばしばあります。

 

また、不快害虫として見る人もいるようです。

ダンゴムシと人間のかかわり

アリと同じようにダンゴムシが大量に地表に現れたら異常気象や地震の兆しという迷信のような伝承のようなものがありますが、科学的根拠は何もありません。

また、ダンゴムシを乾燥させたものは古くから漢方薬として、利尿作用などに効くとされてきました。

 

最近では、毒を持っていない甲殻類ということで、非常時の非常食としてとても良いとも言われています。

子供の頃あんなに遊んでいた虫を今度は食べるというのは…何とも抵抗のあることですが、このように、マイナーではありますが、実は私たちの暮らしと昔から意外に密接な関係のあったダンゴムシです。

ダンゴムシを飼おう

ダンゴムシは比較的飼い飼育しやすい生物です。

小学校の教室などで飼われることも多いようで、乾燥さえ気を付ければ基本的に死ぬことはありません。

 

準備するものも少なくてすみますので、昆虫好きな子供たちのいるお家でもぜひ、オススメです。

用意するのは虫かごと腐葉土、赤土とちょっとしたシェルター、あとは霧吹きです。

 

霧吹きは一日に一回ほど、ダンゴムシに当たらないように土や腐葉土にふりかけます。

あまり水分を多いのは嫌がりますので、汲み置きした水を一日に一度シューっとするだけでOKです。

 

シェルターは植木鉢の破片のようなものでOKです。ちょっとした隠れ家があるとダンゴムシは安心します。

腐葉土は隠れ家にもなりますし、エサにもなります。

 

適度に湿っている状態を心がけましょう。

自然の状態に近い環境を用意するために赤玉土や砂利を少し入れておくのも良いかもしれません、

 

エサですが、基本的に植物性のエサは葉っぱなどでだいじょうぶですが、ニンジンやさつまいもなどを与えても食べます。

動物性のエサとしてはカツオブシや煮干しの粉を与えると良いでしょう。

 

成体になるまでに1年、その後は3~4年ほどは生き、長いものでは6年という記録もあるようです。

子供の頃は丸めて遊ぶのが仕事のようなものでした。

 

でも、冷静に考えると丸くなる行為は敵から身を守るための防衛反応。

ダンゴムシにとってもそれなりのストレスがかかるはずです。

大人になってダンゴムシを見かける機会はめっきり減ってしまいましたが、万が一見かけたとしてもやたらめったら触るのは大人げない行動だということを心にとめておきたいものです。

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