石の下に隠れていて、子どもの頃に一緒に遊んだダンゴムシ。
体をちょんちょんと突付いて、丸まったダンゴムシを転がしてみたり・・・
そんなダンゴムシですが、害はあるのでしょうか?
調べてみました。
ダンゴムシとは?
ダンゴムシとはワラジムシ目の動物で、昆虫ではありません。
ダンゴムシは海に住むエビやカニに近い仲間です。
「団子虫」は漢字の通り、体に刺激を受けると団子のように丸くなる習性を持っています。
一般的に私達がダンゴムシと呼んでいるものは”オカダンゴムシ”です。
ダンゴムシの形態
ダンゴムシの体長は10mm程度で、体は14個の体節が連なってできています。
顔の部分には、2つの触角と口があります。
顔の表には目があるのですが、ダンゴムシはとっても目が悪いんだそうです。
私達がダンゴムシの背中と思っている部分ですが、実は胸だったんです!
柔らかい土の上で丸まっているダンゴムシは、簡単には潰れないぐらいのある程度の硬さがあります。
ダンゴムシの脚は全部で14本あり、毛がブラシのように生えています。
人間で言うと、スネ毛の濃い足です(笑)
ダンゴムシの生態
ダンゴムシは明るいところは苦手で、基本的に暗いところが好きな夜行性です。
夜になると行動を開始しますが、実は寝起きの悪いダンゴムシです。
餌を探してウロウロしたり、繁殖期のオスはメスを追いかけてアピールしたりしています。
ダンゴムシは移動しているときに何かしらの障害物に当たった場合、左右交互に進む性質があります。
解りやすく説明すると、移動しているダンゴムシが障害物に当たってしまったので、右に進み始めました。
その先でまた障害物に当たると今度は左に進みます。
その先でまた障害物に当たると右に進んで行きます。
面白い性質を持っているんですよ。
ダンゴムシの寿命は3~4年程だと言われています。
何度も何度も脱皮を繰り返しながら、大きく成長していきます。
ダンゴムシが石の裏に集まっているのは、冬眠しているからです。
寒くて動けずに、皆でギューっと集まっています。
ダンゴムシは寒がりなのかもしれませんね。
ダンゴムシと人間の関わり
ダンゴムシの体を丸める習性が人間の子ども達に大人気で、たびたびおもちゃ扱いされます(笑)
そんなダンゴムシですが、実は食べられるんですよ。
(ダンゴムシなだけに味はダンゴムシ味です・・・)
乾燥させたダンゴムシは漢方薬の材料にもなっています。
排尿障害や歯痛などに用いられ、利水や痛み止めの効果があるそうです。
“ダンゴムシが地上に大量に現れて這っていると地震が起きる”という迷信もあるんですよ。
ダンゴムシには害がある?
ダンゴムシは毒を持っていません。
攻撃してきたり、臭いにおいを放ったりもしません。
ということから、ダンゴムシは人間に害を与えることはありません!
むしろ益虫だと言われているほどです。
ダンゴムシの主食は落ち葉です。
落ち葉を食べて有機物を分解しやすい状態にしてくれます。
ダンゴムシは土を豊かにするための土壌形成の仕事をしてくれるエキスパートです。
私達はダンゴムシ様に感謝しなければなりません。
ですが、ガーデニングを趣味にしている方や農家の方には害があると言えます。
駆除用の薬も販売されているので、ダンゴムシは害虫扱いされています。
ダンゴムシの主食は落ち葉ですが、時には農作物の新芽やお花を食べたりもします。
農作物の成長を妨げられたり、綺麗に咲いているお花をぐちゃぐちゃにされたりします。
スギゴケ(杉苔)は特に被害が多いです。
苔を食べるだけではなく、苔の下に潜って、苔を土から浮かせてしまいます。
ダンゴムシに害があるのかどうかは、ダンゴムシに接する人によって違ってくるようです。
ダンゴムシに害があるかないかを決めるのは、貴方次第といったところでしょうか。
(ライター 雲呑)