かつては、日本にも生息していたオオカミ。

しかし100年以上前にニホンオオカミは絶滅し、今や私たちにとってまったく馴染みのない生き物となってしまいました。

 

一体、オオカミとはどんな動物なのでしょうか。

元々、ニホンオオカミは「ハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)」という種類の亜種。

そこで今回は、そんなハイイロオオカミについて調べてみました。

ハイイロオオカミの生態

ハイイロオオカミは、全てのオオカミの中で最も広く分布している種であり、単に「オオカミ」という場合は、このハイイロオオカミを指すことがほとんどです。

生息地はヨーロッパからアジア、また北アメリカからメキシコにかけて。

オオカミと言えば「荒野」や「山」に棲んでいるというイメージがありますが、生息環境は様々で、森林、草原、ツンドラ地帯、荒地、半砂漠など、多様な環境に適応しています。

それぞれ地域によって「亜種」が誕生しており、大きさや毛色などにも違いが。

全体としては体長は約1~1.5m、体重は約25~50kg。

 

犬で言えば中型犬から大型犬ほどの大きさです。

名前の通り基本はグレーを基調としたカラーが多いですが、黒っぽい個体や白っぽい個体など、地域や個体によって変わります。

かつて日本に生息していたニホンオオカミも、そんなハイイロオオカミの亜種の一つ。

 

ハイイロオオカミはとても社会的な動物で、つがいを中心にその子供を含めた数頭~10数頭ほどの群れを作って行動します。

犬を飼っていると「家族の順位付け」などの話を聞くことがあると思いますが、ハイイロオオカミもそれは同じ。

 

群れはかなり厳しい縦社会で構成されており、食事の順番も順位の高い個体から。

時には順位争いで群れを離れざるを得なくなる個体もいます。

これが俗にいう「一匹オオカミ」。

 

他にも、独立して新たな群れを作るために、一匹オオカミとなるものもいます。

群れのチームワークはとても優れており、すべてはリーダーの統率力によってまとめられています。

狩りの際には、獲物を逃げづらい場所に追い込んだりと、チームワークと頭脳を駆使。

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ハイイロオオカミの特徴

ハイイロオオカミは、ぱっと見では犬とそんなに変わらないのでは?と思う人もいるかもしれません。

犬や他のオオカミと大きく違う特徴とは、いったいどのような部分なのでしょうか。

 

まず一つ目は、「大きさ」が挙げられます。

上でも述べたように地域差や個体差はありますが、基本的にはハイイロオオカミが「イヌ科最大の種」ということになっています。

大きいものでは、過去に体長2m、体重90kgを超えるものが記録されているそう。

 

また見た目に関しては、首にたてがみがあり、首や足も太くがっしりしているのが特徴。

そして次に、身体能力の高さ。

 

ハイイロオオカミのトップスピードは、時速55~70km。

持久力にも優れており、獲物を追跡する際には時速25~40kmで20分ほど持続して走ることができると言います。

 

これにチームワークも合わされば、並の獲物ではまず逃げ切ることはできないでしょう。

群れが大きくなるほど、狩りの成功率は上がると言います。

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ハイイロオオカミについてのまとめ

全ての犬の先祖でもあるハイイロオオカミ。

種全体で見れば絶滅の危機などはないようですが、地域的な亜種では絶滅が危惧されている種もあるようです。

ハイイロオオカミは家畜を襲う害獣でもありますが、それと同時に農作物に被害を与えるシカなどを食べてくれる益獣でもあります。

日本では、ニホンオオカミがいなくなったせいで、現在シカの獣害に悩まされていますからね…。

今世界で残っているハイイロオオカミたちには、逞しく生きて行って欲しいなと思います。

(ライター もんぷち)

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