オクラの実は知っていても、オクラの花を見たことがある人はそう多くはないかもしれません。
インパクトのある大きな花を咲かせるオクラ。
今回はそんなオクラについて詳しくお話します。
オクラの特徴
オクラはアオイ科トロロアオイ属の植物またはその食用果実です。
原産地はアフリカ北東部で、熱帯地域では多年草で何年も繰り返し果実をつけますが、日本では冬越しが出来ない為1年草です。
熱帯から温帯で栽培されていてエジプトでは紀元前元年頃には既に栽培されていました。
日本に入ってきたのは明治初期で、現在の主な生産地は鹿児島、耕地、沖縄、熊本などです。
短期間で50㎝~2mほどに生長し、15~30㎝の大きさの掌状の葉をつけます。
オクラの花の季節
黄色に中央が赤色のトロロアオイに非常に似た花をつけ、貝かは夜から早朝にかけて出で昼にはしぼんでしまいます。
開花後は緑色もしくは赤い果皮で長さ5~30㎝の先の尖った形の五稜の果実をつけ、表面に短毛が生えていて収穫適期のものでも肉眼では確認できないほどに細く鋭いトゲを有することがあります。
オクラの育て方
オクラは日当たりが良く、水はけの良い場所を好みます。
成長すると1mを超える背丈になるので小さな菜園では他の野菜が日陰にならないようにちゅういしながら植え付けの場所を選びます。
肥料をよく吸うので元肥が多すぎると生育旺盛になりますが、実のつきは悪くなります。
元肥は化成肥料の量に気をつけ。堆肥などを多めにまき、追肥で肥料分を補うようにしましょう。
苗は30㎝程度の狭い感覚で植え付け、臭覚下鞘の付け根にある葉とそのすぐ下の葉を残して摘葉します。
抗することで風通しが良くなり、次々と良いさやが実ります。
株間を60㎝くらいとることが出来るなら、摘葉は必要ありません。
オクラの実は花が咲いてから1日1㎝程のペースで大きくなり、1週間で約7㎝に達します。
大人の人指し指くらいの長さが食べごろで、大きくなると鞘は筋っぽくなり、種も硬くて食べられなくなります。
オクラと人間の関わり
オクラは刻んだ時にヌメヌメした粘り気が出ますが、この粘り気の正体はペクチン、あらぴん、ガラクタンという食物繊維です。
コレステロールを減らす効果があり、他の栄養素としてビタミンA、B1、B2、C、ミネラル、カルシウム、カリウムなどが含まれるので夏バテ防止や弁日、下痢に効く成長作用などが期待できます。
粘りを出さないように莢のまま優しく加熱する料理もあり、穀粉と一緒に加熱したり、酸味のある水に浸けたり、先に油通ししておくとぬめりが抑えられます。
日本では生やさっと茹でて小口切りにし、醤油、濶部氏、味噌などをつけて食べることが多い。
また、煮物や天ぷら、炒め物、酢の物、スープなどでいただきます。
インドでは輪切りにしたオクラをひよこ豆の粉と痛めたピンディ・ヌ・シャークという料理があり、南インドには痛めたオクラをヨーグルトで敢えて油で炒めた香辛料で香りをつけた料理もあります。
パキスタンから中東、北アフリカ、西アフリカ、西インド諸島では輪切りにしてトマトや肉と煮込む、ご飯にかけて食べることが多く、アメリカ合衆国では南部の料理によく用いられます。
しかし、アメリカ北部ではオクラ特有の粘り気が嫌われることが多く、21世紀現在でもあまり栽培されていないのも面白いところ。
アメリカ南部の食べ方としてはスープの具材や輪切りにしてコーンミールをまぶして揚げたり、ピクルスにする他、オクラをベーコンと米と一緒に炊き込んだ料理等があります。
ガンボと呼ばれるルイジアナ州にある料理はオクラを使ってとろみをつけています。
ベトナムでは大振りのオクラをスライスしてヤギ肉の焼肉と一緒に焼いて食べたり、西アフリカでは細かく刻んだオクラをヤシ油で煮込んだソースを米や麩府などの主食につけて食べたりと世界各国で様々な料理で食べられています。
(ライター ナオ)