「オウムガイ」って知っていますか?
オウムガイは生きている化石のひとつとされています。
そんなオウムガイですが、飼育することはできるのでしょうか?
オウムガイの飼育について詳しく紹介していきたいと思います。
オウムガイとは?
「オウムガイ(鸚鵡貝)」とは、オウムガイ目オウムガイ科に属している軟体動物です。
オウムガイの殻が、オウムのくちばしに似ていることが和名の名前の由来となっています。
英名は”Nautilus”となっていて、船舶や水夫という意味があります。
「生きている化石」のひとつとされているのがオウムガイです。
オウムガイは4億5000万年前に誕生してから、ほとんど進化していません。
オウムガイの先祖といわれているのは、チョッカクガイです。
オウムガイは南太平洋からオーストラリアの海に生息しています。
水深が100~600mのところに棲んでいます。
水深が800mを越えると、水圧に耐えきれずに殻が壊れてしまうそうです。
オウムガイは殻に入っている頭足類です。
独特の形をした目がありますが、視力はよくないです。
触手の数はオスが約60本、メスが約90本です。
この触手を使って餌を食べます。
餌は死んでいる魚介類などです。
泳ぐ時は殻口を上にして泳ぎます。
体を少しずつ揺すりながらゆっくりと動きます。
基本的にオウムガイは夜行性です。
オウムガイの殻
オウムガイの殻の大きさは、殻径が約20cm、殻幅が約9cmです。
オウムガイの殻は、アンモナイトにも似ているといわれます。
殻のベースの色は白色で、赤色のようなオレンジ色のような褐色のしましま模様があります。
オウムガイの殻の内部は、細かく仕切りがあって分かれています。
出口に一番近い部屋が一番広くて、ここに体を収めています。
その奥は空洞で、液体とガスが入っています。
このガスの量を調節しながら、海の中で浮いています。
オウムガイの利用
オウムガイはフィリピンのセブ島などで食用として食べられています。
オウムガイは高級食材になるそうです。
オウムガイの味は烏賊のような、貝のような味だそうです。
また、オウムガイの貝殻も民芸品やお土産などに使われています。
オウムガイは飼育できる?
単刀直入に言いますが、オウムガイは飼育できます!
ですが、とっても難しいと言われています。
オウムガイの寿命は野生化で20年以上だといわれていますが、飼育下では精々3年ぐらいしか生きられません。
水族館でさえ、そんな感じです。
ですので、オウムガイを個人が飼育するにはかなり大変なようですよ。
オウムガイの飼育方法
オウムガイを飼育するにはまず、90cm以上の水槽が必要です。
他には、濾過層は大きめのサイズ、クーラー、殺菌灯が要ります。
オウムガイは深海に棲んでいるので、夏場の高い気温は苦手です。
温度は20~23度ぐらいを一定に保ちましょう。
水はいつも綺麗にしておかないといけません。
汚れはすぐに掃除して、一週間に一度は水槽の半分の水を替えましょう。
オウムガイはエビや小魚、烏賊、鶏肉などを食べます。
1日1回餌をあげましょう。
オウムガイは多頭飼いすることができます。
オウムガイ同士であれば何匹でも混泳できます。
ですが他の海水魚との混泳はできませんので、注意してください。
オウムガイの飼育についてのまとめ
オウムガイが飼育できるのかどうかについて詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
オウムガイは飼育することができます!
ですが、オウムガイの飼育はとても難しいようです。
そして他の海水魚との混泳はできません。
オウムガイの飼育に興味のある方は、試行錯誤しながらチャレンジしてみてください。
(ライター 雲呑)