ゴミムシはオサムシ科に分類される昆虫です。オサムシ科の分類は分かりにくく、ゴミムシの種類はとても多い、としかいえません。

国内に少なくとも約1000種はいるようです。地上を這いずりまわる種類が多く、雑食や肉食であり、多くは夜行性です。

ゴミムシは臭いのでしょうか?

ゴミムシの特徴

ゴミムシの仲間の特徴は、体が小さいことです。大きい個体でも1cm~2cmほどです。

日本国内に生息するゴミムシの種類で最大のとされるものは、オオヒョウタンゴミムシです。

海岸沿いの砂場などで生活し、夕方になると砂から出てきます。体がひょうたんのようにくびれ、頑丈なあごをもつ肉食の黒い昆虫です。

オオヒョウダンゴムシは大きい個体だとオスで3cmを超えることもあるようです。

 

光沢もあるのでクワガタのような外見です。北海道を除く本州、四国、九州などに生息しています。

主な食べ物は小型の昆虫などで、自分より体の大きい昆虫を仕留めて食べることもあります。

肉食の昆虫の特徴として、同じ仲間の死骸を食べることもあります。

多様なゴミムシ類

オサムシは漢字で歩行虫、と書かれることもあります。

オサムシの仲間であるゴミムシたちも主に地上を徘徊するタイプの虫です。

 

稀に飛ぶものもいますが、多くの種は翅が退化しています。

アトキリゴミムシなどは樹上性なので見つけにくいようです。ゴミムシたちの生息地は砂浜や森林、草地、比較的浅めの地下、水辺など多岐に渡ります。

そのため様々な生態をもつ個体が存在し、雑食性であったり、肉食だったりします。

 

体色も黒いものからとても綺麗なものもいます。アオゴミムシの種類は特に光沢や体色が綺麗です。

ゴミムシの成虫がみられるのは、主に4月~10月の春から秋にかけてです。成虫で越冬し土の中や枯れ木の傍、石の下などに隠れて冬を過ごします。

ゴミムシ

ゴミムシの名前は、ゴミにまみれたところに多くみられるためにつけられた名前だとされます。

ゴミといっても昔のゴミは、海岸に打ち上げられた藻や海藻、森や林中であれば落葉や枯葉朽ちた倒木など自然にゴミやチリのようなものが集まる場所であり、ゴミムシが好む餌が豊富な場所ということになります。

ゴミムシの役割

ゴミムシは森の中にも生息しています。こういう場所にいる小さい昆虫が何をしているかというと、森の掃除屋さんです。

微生物や死骸などを食べそれを排泄することで、周辺の環境を循環させ豊かにしています。ヒラタゴミムシ類など、黒いゴミムシ類が多いようです。

 

ゴミムシたちは様々な食性をもちますが、ゴミムシ類がいるということはその場所が多くの生物が生息する豊かな場所であるようです。

関東以南の雑木林などの近くには、アオゴミムシ亜科のアトボシアオゴミムシという種類が生息するようですが、このゴミムシも背中の光沢が玉虫色で実に綺麗です。

また、似たゴミムシにオオアトボシゴミムシがいますが、アオゴミムシの仲間は北海道にも生息しているようです。

臭いゴミムシ

ヘッピリムシやヘコキムシというのを聞いたことがありますか。

これはホソクビゴミムシという種類のミイデラゴミムシのことです。ミイデラゴミムシは、お尻付近から何か臭い霧状のガスを噴射するらしいですが、ミイデラゴミムシの詳しい生態などはあまりよくわかっていません。

 

体長はおおよそ1cm~1,5cmほど、体色は黄色と黒が混じっています。

噴射する場所ですが、肛門とは違う箇所なので屁ではないようです。

ヘッピリムシとはカメムシのことをさしていることもあります。

ゴミムシ

ゴミムシたちは非常に小さく地面をうろうろしているので、よく見ないと何か他の昆虫と間違えそうです。

徘徊性の小型の甲虫はとても種類が多いようです。ゴミムシ本体は特に臭くはありませんが、生息地によっては何かの匂いがすることもあります。

 

そしてゴミのあるところにいることが多いとはいっても、どちらかというと自然に溜まったゴミのようなもののあたりにいる場合が多いようです。

ただ、ミイデラゴミムシがお尻から噴射するガスは臭いようです。

(ライター:おもち)