ゴキブリは北海道にはいない!というのが定説だったのは過去のこと。
現在はしっかり北海道にもゴキブリは存在します。
北海道のゴキブリ事情について詳しくお話します。
北海道のゴキブリ
北海道にゴキブリがいない、なぜならゴキブリは北海道の冬を越せないから、というのが、定説になっていたのは過去のこと。
実は流通が激しくなった1980年頃からは、段ボールにゴキブリの卵が入ってくるなどが要因と思われるゴキブリの流入が日常的になっていたのです。
そして、越冬できないと思われていたゴキブリたちも地球温暖化の影響や現在の住宅事情から生息域は北上し、札幌でも目撃される回数が増えているのです。
しかし、未だに一般家庭に出没することはあまりありません。
では、どこに出没するのかというと、飲食店やビル!
飲食店ではチャバネゴキブリが多く見られます。しかも、そのサイズは小さく、本州とは比べ物にならないほどなのだとか。
未だにゴキブリを見たことがない人に北海道民は沢山いるのです。
チャバネゴキブリの生態
チャバネゴキブリは世界共通の室内害虫として知られています。
体長は10~15㎜程度、体色は薄茶色で、前後翅を備えていますが、モリチャバネゴキブリと異なり飛翔することはできません。
チャバネゴキブリはアフリカが原産と言われています。
世界中に移入して分布を拡大し、日本では北海道、本州、四国、九州、奄美群島、沖縄諸島等各地で見ることが出来ます。
日本の侵略的外来種ワースト100にも定められています。
生息場所としては木造家屋よりもコンクリート建造物を好み、また、一般家庭よりも事業署などの見る、飲食店の炊事場等に多く、駆除を要する代表的衛生害虫とみなされます。
屋内の中でも特に好むのは暖かくて狭い場所で、天井裏や床下、冷蔵庫やエアコンなどの家電製品の中に入り込み、集団でコロニーをつくって生活しています。
雑食性で人間の食物を摂取し、食中毒の原因となる微生物を媒介し、死骸や糞はアレルゲンの元のとなります。
活動温度が確保されていると、1か月に1回の間隔で産卵すると考えられていて、雌成虫は腹端に約20日間卵鞘をお尻に保持し、1卵鞘から約40匹の幼虫が孵化します。
幼虫期間は約60日で、6回の脱皮をし、成虫になってからは150日ほど生き続けます。
メスは一生のうち5回産卵をし、日本では暖房や熱源のあるところで越冬出来ると言われています。
低音に比較的弱く、-5℃の状態に1日おかれると死亡することもわかっています。
チャバネゴキブリは夜間になるとエサを求めて活動します。
成虫のエサはハエなどの小さな昆虫、植物、人間の食事の食べ残しはもちろん、ペットフードや古本、人間の毛髪、大便、自分たちの糞まで食べてしまいます。
しかも、環境によっては共食いまですることもあります。
天敵はアシダカグモなどの大型の蜘蛛類やムカデ。
チャバネゴキブリの侵入
室内への侵入経路としては2㎜程度の平たい隙間があれば、どこからでも通り抜けてきます。
窓のさん、天井裏、床下、エアコンダクトなど。
また、下水からのルートも危険です。排水管の内側には虫やゴキブリの侵入を防ぐために通常返しがついていますが、盲点なのは排水管の外側を這って登ってくるケースです。隙間がある場合はしっかりとガムテープなどで塞ぐことが重要です。
飲食店に勤務している場合も注意が必要。
荷物などの中に潜んでしまったゴキブリをそのまま自宅に持ち帰ってしまう場合がありますので気を配り、注意することが必要です。
もちろん部屋の中の清潔にも細心の注意を払いましょう。可燃ごみや生ごみを長期間置くことはしないように!
食事の食べ残しも必ず冷蔵庫にしまうようにしましょう。
(ライター ナオ)