ゲジゲジという昆虫をご存知でしょうか?
ちょっと不気味なあの、ゲジゲジです!
今回はそんなゲジゲジについて詳しくお話ししていきます。
ゲジゲジの特徴
ゲジゲジは節足動物門ムカデ鋼ゲジ目に分類される動物です。
全世界に分布し、日本にはゲジとオオゲジの2種の生息が確認されています。
夜行性で落ち葉や石の下、土中など虫の多い屋外の物陰に生息しており、屋内でも侵入生物の多い倉庫内などに住み着くことがあります。
ゲジゲジの標準和名はゲジで、構造的にムカデと共通する部分が多くあります。
体は比較的短く、移動する時もムカデのように身体をくねらせずに滑るように移動します。
胴は16節あり、歩肢の数は15対で、触角も歩脚も細く、体調を遥かに超えます。
特に歩脚の先端の節が苔のように伸びていて、この長い歩肢と複眼や背面の大きな気門などが徘徊生活に向いている理由です。
幼体は節や足の数が少なく、脱皮によって節や足を増やしながら生長して2年で成熟し、寿命は5~6年です。
ゲジゲジの生態
ゲジゲジの食性は肉食で、昆虫などを捕食しています。
特にゴキブリやカマドウマなどを好んで捕食し、走るスピードはとても速いのも特徴です。
樹上で待ち伏せしていて、低空飛行してきた飛行中の蛾をジャンプして捕らえるほどの運動神経の持ち主でもあり、高い視覚性も持っています。
鳥などの天敵に襲われると足を自切して、切れた脚がしばらく動いている間に逃げるという行動をとります。
切れた脚は次の脱皮で再生します。
人とのかかわり
ムカデの近縁種ですが、ムカデと違って攻撃性は低く、積極的に人を刺したり咬んだりすることはありません。
咬まれても毒性は弱く、人間にとって基本的には無害な生物なのですが、ゴキブリなどの衛生害虫や小昆虫を捕食してくれるので、そういった点では益虫ともいえるかもしれません。
しかし、その異様な外見は不気味に感じる人も多く、ましてや這って動き回る姿を屋内で見つけるのは決して気持ちの良いものではありません。
山間部の旅館や温泉宿では、ゲジゲジ対策用の殺虫剤スプレーを置くなどをして対処します。
屋内への侵入を防ぐためには屋内を清潔に保っておき、ゲジゲジの捕食対象となるような他の害虫を駆除します。
また、コーキング剤などで収納スペースの密閉性をあげたり、室内を乾燥させておくことなどが有効です。
ゲジゲジの毒
ゲジゲジの毒はそれほど強いものではないということは明らかなようですが、その成分などについては詳しく判明していないというのが実情です。
人間を見つけるとすぐに逃げてしまいますから、誤って手に握ってしまわない限りはゲジゲジ自ら噛みに来るということは無いのですが、万が一子供などが素手で握ってしまった場合は噛まれることも多いにあり得ます。
子供の場合、アナフィラキシーショックを起こす可能性はゼロとは言えません。
患部をしっかり洗って、ポイズンリムーバーを使って毒を吸い出して対処しましょう。
人体に影響を及ぼすほどの強い毒性ではない、とは言えども傷口から雑菌に感染する可能性はあります。
大人の場合も消毒などの処置は必要になってきます。
傷口を洗い流し、しっかり消毒するようにしましょう。
ゲジゲジの種類
オオゲジ属に分類されるオオゲジは体長7㎝にもなる大型のゲジゲジです。
足を広げていると、大人の掌にも収まりきらない大きさがあります。
本州は南岸部以南に生息し、体は丈夫で褐色で艶があり、見る人が見れば、その姿はなかなか美しいものでもあります。
昼間は物陰に隠れていて、夜に樹皮の上を歩く姿を見ることが出来ます。
沖縄では石灰岩地帯に多数の小さな洞窟や窪みがあり、そのようなところに固まっていることがあるようです。
(ライター ナオ)