アオダイショウと言えば、皆さんは動物園の爬虫類館で見るくらいでしょうか?

 

田舎や山道を歩いていると、実は頻繁にお目にかかるアオダイショウ。マムシなどに比べて大型のヘビでもあるわけですが・・・一体最大サイズはどれくらいなのでしょう?

アオダイショウの特徴

アオダイショウはナミヘビ科ナメラ属に分類されるヘビです。

日本では北海道から九州までの全域に生息している固有種です。

頭部は角張り、吻端は幅広くなっています。

腹板の両端に葉隆起があり、これによって木に登ることが出来ます。

 

体色は主に暗黄褐色からくすんだ緑色ですが個体差が大きく、北海道では青みの強い個体が多いと言われています。

 

背面に4本の不明瞭な黒褐色の縦縞が入る個体が多いのも特徴です。

脱皮の前後では縦縞が明瞭になります。

アオダイショウの生態

アオダイショウは平地から山地にかけての森林や堤防、農地などに生息しています。

 

樹上性の傾向が強く、地表での活動も多く生息域は高い梢の上から地表、そして地中や下水道まで幅広い範囲です。

 

これは、餌となるネズミの生息環境に対応しているからで、深い山の中などではほとんど見ることはありません。

 

樹上では枝や幹に巻き付いて登っていくわけではなく、腹面にあるキールをひっかけ垂直に上っていきます。

 

このことが都市部でもアオダイショウが生息できる理由の一つであると言われています。

 

天敵はイヌワシやタヌキ、キツネ、イノシシなどで、幼蛇はネコやカラス、シマヘビなども店手にあります。

 

襲われたときには川に入っていって川底に隠れることも出来ます。

食性は肉食で主に鳥類やその卵、哺乳類を食べます。

 

幼蛇の頃はトカゲやカエルを、成体になると哺乳類を捕食します。

噛みついて捕らえた獲物に体を巻き付けてゆっくりと締め付けます。

 

5~6月が繁殖期で7~8月には7㎝前後の卵を4~17個ほど産みます。

冬には3~4か月ほど冬眠します。

寿命は飼育下で17年という記録があるそうです。

アオダイショウと人間のかかわり

アオダイショウには毒がないので害虫として扱われることはあまりありません。

 

ネズミなどを捕食するので、かえって益虫として扱われることがあるほど。

 

昼行性であまり人を恐れないと言われていますが、人に攻撃されたことがある個体は攻撃的になることもあると考えられています。

 

また、全身が白っぽい色をしているアオダイショウは地方によってはシロヘビと呼ばれることもあり、国の天然記念物にも指定されています。

アオダイショウの最大サイズ

アオダイショウの全長は通常100~200㎝ほどだと言われています。

胴周りの直径は5㎝程で、全長はオスの方が大きいのですが、一方で大型の個体はオスよりもメスの方が多いと言われています。

 

日本本土では最大のヘビと言われ、南西諸島のサキシマスジオは250㎝、ハブは240㎝、ショウダは200㎝程、3種に次ぐのがアオダイショウなのです。

 

ちなみに世界最大の大きさを誇るのはニシキヘビ科に分類されるアミメニシキヘビでその体長は990㎝だそうです。

 

ニシキヘビ科のヘビは大型のものが多く、その大きさもけた外れで、日本のヘビはいくら大きいアオダイショウと言えども、世界のヘビに比べたらミミズのようなものなのかもしれません。

アオダイショウのまとめ

アオダイショウの最大全長は200㎝ほどで日本の中では4番目に大きいサイズのヘビ。

アオダイショウには毒がなく、害虫として扱われることはほとんどない。

 

世界最大のヘビはニシキヘビ科に分類されるアミメニシキヘビでその体長は990㎝ほど。

 

アオダイショウのアルビノはシロヘビともいわれ、国の天然記念物に指定されている。

(ライター ナオ)