セキセイインコは、オウム目(インコ目)・インコ科・セキセイインコ属に分類される鳥です。
ここではセキセイインコとその知能について紹介します。
セキセイインコの生態
セキセイインコの成鳥は、体長18~23センチほどで、スズメより少し大きな鳥です。
セキセイインコの野生個体の成鳥は、頭部が黄色で、頭上から後頭部にかけて細かい黒の横ジマ模様が入るのが一般的です。
また、胸から腹、腰までは黄緑色の羽毛におおわれ、尾羽は緑または青いものも多いです。
セキセイインコの和名(背黄青鸚哥)は、日本に最初に来たセキセイインコの背が黄色と青だったことに由来します。
セキセイインコのオスとメスは、ほぼ同じ体色で、ヒナのときは、オス・メスの区別がつきません。
ただし、成鳥になると、くちばしの根本の鼻孔を包む蝋膜(ろうまく)という柔らかい皮が、オスは青色、メスは褐色になり、鼻孔の中や周りが白っぽくなるので区別できるようになります。
また、セキセイインコの若鳥は、頭上のシマ模様が額までおよびますが、成鳥になると額のシマ模様がなくなります。
セキセイインコの本来の分布地は、オーストラリアの内陸部です。
木がまばらに生えた乾燥地帯の原野に生息します。
セキセイインコは、群れを作る性質が非常に強く、大小さまざまな群れで行動します。
食性は草食性で、おもに地上で植物の種子を摂食します。
セキセイインコは、真昼の日射が強い時間はあまり行動せず、採餌や水飲みは朝か夕方に行うことが多いようです。
セキセイインコは、ほぼ1年中繁殖しますが、乾燥地帯に雨が降った後は、特によく繁殖します。
セキセイインコの巣は、樹洞を利用しますが、体が小さいので節穴にも巣を作ることが可能です。
以上のような繁殖習性なので、1年に数回雨が降った年などは、エサも豊富になって個体数を大幅に増やします。
大群が見られることもあります。
セキセイインコの知能
セキセイインコの知能は、人間の2歳児程度といわれています。
長文をおぼえることが得意で、オリジナルのストーリーを創作してしまうこともあります。
セキセイインコのその他雑学 その1
インコ(オウム)は、知能が高く、おしゃべりが得意です。
ここでは、言葉を口にするインコ(オウム)のうち代表的なものを紹介します。
ヨウム
大型のインコ(オウム)で、知能はセキセイインコよりも優れ、人間の5歳児程度の知能があるといわれています。
言葉を数回聞いただけでおぼえたり、飼い主の口癖を勝手におぼえたりします。
また、声色や口調をマネることもできます。
ボウシインコ
大型のインコで、日本では古くから飼われていました。
おしゃべりの能力は、セキセイインコよりも上で、ヨウムの次に高いです。
おしゃべりの相手を選ぶインコで、好きな人には積極的に話しかけますが、嫌いな人に対しては無視をしたりします。
ウロコインコ
中型のインコで、単語をおぼえることが可能です。
おしゃべりの能力は、セキセイインコより若干劣りますが、教えかた次第では、同等になるでしょう。
マメルリハ
セキセイインコよりも小さく、とても活発なインコです。
ただ、セキセイインコと比べると、滑舌は悪く、長文は苦手のようです。
セキセイインコのその他雑学 その2
セキセイインコのほほや頭には、バターや穀物のような体臭があります。
このセキセイインコ特有の体臭は、インコ臭と呼ばれ、その元は、普段食べているエサの臭いとも、尾羽の付け根から分泌される脂ともいわれています。
この脂は、羽の手入れのためのもので、くちばしを使って羽全体になじませます。
ちなみに、このインコ臭は、個体によって大きく異なります。なかには、ほとんど体臭がしない個体も存在します。
セキセイインコのまとめ
以上、セキセイインコとその知能についていかがでしたか?
セキセイインコは、インコ(オウム)のなかで一番ではないものの、優れた言語能力を持っています。
しかもセキセイインコよりも知能が高い種は、どれも大型で50年以上も生きるので、気軽に飼えません。
飼うならセキセイインコがオススメですよ。
(ライター ジュン)