ハムスターは、哺乳綱・ネズミ目(げっ歯目)・ネズミ上科・キヌゲネズミ科・キヌゲネズミ亜科に属するげっ歯類の総称です。

ここではハムスターとそのあまり賢くない知能について紹介します。

ハムスターの生態

ハムスターは、ネズミ目(げっ歯目)の動物で、夜行性で雑食性です。

ハムスターは、狭義には、もっぱらゴールデン・ハムスター(別名:シリアンハムスター)のことをさします。

アニメや漫画で有名な「とっとこハム太郎」を思い浮かべてみてください。ゴールデン・ハムスターのビジュアルは、大ざっぱにはあんな感じです。

ちなみに、野生のゴールデン・ハムスターは絶滅が危惧されていますが、飼育や繁殖が容易であるため、ペットや実験用動物として繁殖されており、知名度はとても高くなっています。

 

ハムスターの尾は短くて、多くのドワーフ・ハムスターは、尻尾が毛皮の下に隠れてしまい、ほとんど目立ちません。

 

ただし例外として、チャイニーズ・ハムスターには、2~3センチほどの尾があります。

穴を掘るのに適した太い頚部と丸い体形を持ち、進化の過程で地中生活に特化し、四肢が短くなったと考えられています。

ハムスターの歯は16本で、犬歯は退化しています。なお、2本の切歯(門歯)が一生伸び続けます。

 

ハムスターの体重は、ジャンガリアン・ハムスターは30~50グラム、ゴールデン・ハムスターで80~150グラム。

ハムスターのなかでもっとも大型になる種は、クロハラ・ハムスターで、その体重は250~600グラムに達します。

ハムスターの寿命は、ジャンガリアン・ハムスターで2年、ゴールデン・ハムスターで3年ほどですが、まれに5年生きる個体もあるようです。

ハムスターの習性

ハムスターは、野生ではヨーロッパからアジアの乾燥地帯に分布します。

地中に掘ったトンネルで生活していますが、野生のゴールデン・ハムスターは数が少なく絶滅が危惧されています。

ハムスターは、伸縮性のある「ほほ袋」と呼ばれるエサを収容しておくための袋をもちます。一杯になるとその袋は2倍から3倍にもふくれ上がることもあります。

 

ハムスターには、この「ほほ袋」に溜めた食料を、自分の巣穴で吐き出して貯蔵する習性があります。知能が劣っているから必要以上に口に入れている……というわけではありません。

 

ハムスターの食性は、穀食を中心とした草食性に近い雑食性で、野生では、木の実、穀物、野菜、果物、また昆虫やミールワームなども食べます。

 

また、ハムスターは、ときに自分のフンを食べることがあります。

これは一度では消化しきれなかった養分を、もう一度吸収するためです。

知能が低いからでも、異常行動でもありません。

 

ハムスターの視力は、あまり良くありません。

また色盲です。そのため、外界の状況の把握は、聴力と嗅覚に頼っています。

 

ハムスターは、臭腺の臭いを周りに散布することでなわばりを主張するとされており、特に自身の臭いに敏感です。

 

また、高周波を聴くことができるといわれており、超音波で互いにコミュニケーションしているとも考えられています。

こういった謎が多いため、ハムスターの知能は、実際よりも低く見積もられている可能性があるのです。

ハムスターの知能

ハムスターの知能は、人間の1歳くらいといわれています。

つまり赤ちゃんと同じくらいですね。

ただ、本能に即した行動(生存本能)が多くみられ、その行動は生命の維持に関わっているせいもあって、非常に鋭く、またクレバーにも見えます。

ハムスターのその他雑学など

1956年にゴールデン・ハムスターが風邪に感染することが発見されました。

そのことによって、風邪に関する研究が大いに発展しました。

というのも、風邪のウイルスに高い感受性を示す小型の実験動物は、それまで知られていなかったのです。

ハムスターのまとめ

以上、ハムスターとその知能についていかがでしたか?

ハムスターはネズミ目ではありますが、知能はネズミと比べて数段劣るようです。

それでも飼育のしかたによっては意思の疎通を図ることも可能なので、もし興味を持たれたなら、飼育に挑戦してみてください。カワイイですよ。

(ライター ジュン)