なんと世界最大の生物としてオニナラタケというキノコが注目されています。

本当にキノコが世界最大になり得るのでしょうか。

ご紹介していきます。

オニナラタケの生態

オニナラタケはナラタケというキノコのうちいくつかに分けられた種類の一つです。

オニナラタケの他、仲間には「ヤワラナラタケ」、「コバリナラタケ」、「ホテイナラタケ」、「ヒトリナラタケ」などいろいろ存在しています。

 

ナラタケそのものの分類はキシメジ科のナラタケ属にあたります。

植物寄生菌であり、木から生えるように発生します。

 

このとき寄生する木は枯れ木から生きた木にまで及び、その成分を分解・吸収します。

そのため病原性が強く、ナラタケによる規制をされてしまうことによる植物への害を「ならたけ病」とも呼びます。この、ならたけ病に犯されている植物の例にはじゃがいもやニンジンなどの野菜からサクラやナラ類の木本類、そしてリンゴやナシなどの果樹があります。

 

さらに特徴としてキノコから根のように生える菌糸が地中に伸びることで、表面に見えているキノコの付近のみならず広い領域にまで影響を及ぼすことができるのです。

しかし他の種類のキノコには弱く、比較的新しい土地に生息しやすいようです。

オニナラタケの大きさ

オニナラタケ自体は平均的に特別大きいものではありません。

個体差はありますが、傘や柄の部分で計測すると数センチから数十センチほどです。

 

しかしキノコの場合菌糸もキノコそのものの大きさとして考えることができるため、見た目だけで大きさを判断するのは難しいです。

実際アメリカで発見された、あるオニナラタケは世界最大の生物として巷で話題になっています。

 

植物を含めない場合の最大種はシロナガスクジラですが、広い種を含めて考えるとオニナラタケが最大となるようなのです。

これは発見されたオニナラタケの表面上の大きさが数十メートルにも及ぶのではなく、その特徴の一つである地中に伸ばした菌糸を含めた大きさでの計算です。

 

同じ菌糸から生えるオニナラタケは遠く離れた場所であろうと、地中で菌糸を通じて繋がっているためそれらは一つの個体なのです。

この考えのもと計測してみると、9平方キロメートル近くにもなるオニナラタケの存在によって世界最大ではないかと言われるようになりました。

 

わかりやすく例えると、東京ドーム684個分にもなるとのことです。

もはや生物として考えられにくいほどの大きさです。

木に生えているというよりも山に生えている、もしくは山そのものがオニナラタケであるかのようです。

ナラタケと日本の関係

オニナラタケはナラタケの一種ですが、ナラタケ自体は日本との馴染みも深く地方によって様々な呼び名も持っています。

世界的にはユーラシア大陸から北アメリカ大陸、アフリカ大陸にまで広い地域に生息しています。

 

日本におけるナラタケは食菌としても知られています。

みそ汁や鍋料理として使うこともあり人工栽培も可能です。

 

しかし食中毒になることもあるため食べるには注意が必要です。

北海道では「ボリボリ」という別名があり、秋田では「モダシ」と呼ばれたりなど教えてもらわなければわからないほどの違いがあります。

 

同様に「サモダシ」や「カックイ」、「ボリメキ」、「サワモタシ」、「ハバキタケ」、「アシナガ」など別名は多いですがこれらは主に東日本に多い傾向があります。

また地域による名前の違いだけでなく、同地域においてもその形態によって呼び方を変えることもあるようです。

 

例えば地面に生えたものをサモダシと呼び、木から生えたものをオリミキとするなど、呼び分けもされているようです。

オニナラタケは広大な菌糸を持つこともある!

 

世界最大の生物とされるオニナラタケは地中に潜む菌糸を含めた大きさであるため一般にイメージする巨大生物とは少し違っているかもしれません。

しかし世界最大であることに間違いはなかったのです。

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