ピューマとプーマ、ちょっと紛らわしい言い方ですが、ピューマは動物でプーマはブランド名。

両者の違いについてお話します。

ピューマとは?

ピューマとは食肉目ネコ科ピューマ属に分類される動物です。

北米のロッキー山系最北端から南米チア陸南端のパタゴニア平原までの平地から標高3,900mの高地まで生息しています。

湿地から森林地帯、砂漠地帯まで非常に広い範囲の多様な環境に適応しています。

体長は雄が1~1.8m、体重は約65~100kgでメスは一回り小さくなっています。

成獣の体は黄褐色の毛で覆われ、無紋、耳の縁と長い尾の先だけが黒くなっています。

 

幼獣は体中に黒から黒褐色のヒョウのような斑紋があって、尾には黒い輪がありますが、これらの模様は成長と共に消えていきます。

臭覚が鋭く、敏捷でネコ科大型肉食獣の中では眼球が大きく、視力が高いのも特徴です。

寿命は野生で12年程、飼育下では25年生きると言われています。

ピューマの生態

ピューマは基本的に単独行動で、オスの行動範囲は半径9㎞程度、メスの行動範囲はその半分ほどと言われていますが、なわばりの広さは環境に左右され、狭い所ではオスでも半径3㎞Ⅱ鹿ならないところもあるようです。

 

主にネズミ、リス、ウサギ、アライグマ、ナマケモノなどの小型哺乳類や鳥類、爬虫類、魚類、バッタなどの昆虫を食べ、シカなどの大型哺乳類やアメリカヤマアラシを捕食する場合もあります。

地面に伏せて獲物に忍び寄り、背後や物陰から瞬発力を利用して一気にとびかかるという狩りのスタイルです。

絶滅の危機にあるピューマ

現在、場所によっては絶滅している場所もアリ、また絶滅の危機に瀕していて保護活動が行われています。

北米で1900年代、多くの州がピューマを害獣指定して狩猟による駆除が行われました。

これにおってほとんどの地域で個体数が激減し、特に東部と中部においてほとんどのピューマがいなくなりました。

1970年代までにこの指定は解除されましたが、それまでにカナダから米国東部に広く分布していた

 

ピューマはほぼ絶滅したと考えられています。

現在は北アメリカではカナダ西部から米国西部、メキシコにかけての西海岸よりの一帯だけと言われています。

プーマについて

プーマとはドイツ、バイエルン州に本拠地をおくスポーツ用品メーカーです。

 

1948年にルドルフ・ダスラーによって設立され、現在はフランスの大手グループ、ケリングの傘下に入っています。

日本においては全国高校サッカー選手権大会に第84回から協賛したり、大相撲元関脇隆乃若にスポーツブランドとして初めて化粧回しを製作したことでも知られています。

サッカーや陸上競技、モータースポーツなどの分野に力を入れており、ファッションデザイナーやブランドのコラボが現在では一般的となっています。

 

日本のシューズデザイナー、三原康裕が手掛ける革靴ブランド、ミハラヤスヒロとのコラボレーションは2000年に始まり、当初は限定2000足という小さな規模でしたが、非常に好評に終わり、翌年からは世界に展開する運びになりました。

 

ブランド「PUMA」のモデルとなったのはもちろんピューマです。

もともと製靴工場として立ち上げられたダスラー兄弟による会社が2つに分かれ、兄のルドルフ・ダスラーの会社にPUMAの名前が付けられました。

最初はルドルフのルとダスラーのダをとってルーダという名前だったのですが、のちにより軽快な印象の強いプーマ・シューファブリック・ルドルフ・ダスラーと社名を改めたと言われています。シューズのメーカーであるということと、ピューマの跳ぶ姿のイメージが合致していることも理由の一つと言われています。

一方弟の方は社名に自信の相性であるadi(アディ)と苗字のdas(ダス)を合わせてアディダスという名前になりました。

(ライター ナオ)