うねうねとした軟体動物「タコ」。
海に棲んでいますが、魚類でもないし甲殻類でもないし…一体何類なんだっけ?と疑問に思う人も多いでしょう。
そこで今回はタコの生態や分類、ちょっとした豆知識についてまとめてみました。
タコって何類?
魚類でもない、甲殻類でもない、哺乳類は絶対違うし、一体タコは何類なのか。
答えは「頭足類」。
頭足類の仲間にはイカ、オウムガイなどが含まれ、体が「胴」「頭」「足」に分かれていて足が複数あるのが特徴です。
なぜ「頭、胴、足」という順番で記したのか…それは我々が普段タコの頭だと思っている部分が、じつは胴体だからなんですよ。
頭から足が生えているから頭足類…なのでしょうか?
ほぼ骨のない体はとても柔軟でウネウネしていますが、そのほとんどは筋肉であり、かなり力は強いです。
外敵に襲われた際にはスミを吐いて逃げるほかに、足を自切して逃げることも。
足はその後再生しますが、ごく稀に一つの切り口から2本の足が生えてくることもあるそうです。
もしかしたら8本以上足のあるタコを見かけることもあるかもしれません。
中には96本もの足があるタコが発見されたことも…。
さすがにそこまで行くと、エイリアンっぽいですね。
とても知能が高く、無脊椎動物の中ではナンバーワンと言われるほど。
ビンの蓋を開けて餌を取り出したり、貝殻などを道具として使用することもあるそうです。
タコに関する豆知識
私たちの生活のとても身近なところにいるタコですが、じつはまだまだ知られざる面白い生態が山盛りなんです。
ここでは、そんなタコに関する豆知識を紹介していきたいと思います。
タコスミはイカスミよりも美味しい
料理によく使われるのはイカスミですが、同じスミを吐く生き物なのにどうしてタコスミは使われないのか、不思議に思ったことはありませんか?
タコスミはイカスミに比べて一匹から採れる量がとても少なく、また墨袋が取り出しにくいことから、あまり流通していないのです。
ただしイカスミよりも旨味成分を豊富に含むため、とても美味しいんだとか。
脱走の名人
骨がなく体が柔軟なことから、ほんのわずかなすき間でも通ることができます。
自分の目玉が通る大きささえあれば、通り抜けられると言われるほど。
水族館などでもよく脱走劇が起きているようですね。
血が青い
人間などは鉄を含んだ「ヘモグロビン」により血液が赤く見えますが、タコの場合はヘモグロビンではなく「ヘモシアニン」という成分が酸素を運びます。
この成分は酸化すると青色になるため、血が青く見えるのですね。
神経細胞の3分の2が足にある
タコの足を切断すると、切った足がいつまでもウネウネと動いている事ってありますよね。
それは足に神経細胞がたくさんあり、脳からの指令ではなく半ば独立して動きを制御しているからなんです。
そのため、複数の足がそれぞれ別の動きをすることも可能。
ストレスが溜まると自分の足を食べる
ストレスが溜まるとヒステリーを起こして自分の足を食べてしまうそうです。
切れた足ならば新しく再生しますが、自分で食べた足が再生することはないんだとか。
不思議ですね。
吸盤は自分の体には絶対に吸い付かない
タコの吸盤はどんなものにでも反射的に吸い付くようになっていますが、自分の体にだけはなぜか吸い付きません。
いちいち自分の足や体にも吸い付いていたら、身動き取れなくなってしまいますもんね。
皮膚に自己認識機構が存在するという説がありますが、まだまだ詳細は謎に包まれているそうです。
タコについてのまとめ
タコにはビックリするような生態がいくつもあることが分かりましたね。
上で挙げたもの以外でも、「心臓が3つある」「1回卵を産んだら死んでしまう」「吸盤で味を感じられる」など、まだまだたくさんあります。
もし興味がある人は、ぜひ調べてみてください。
(ライター もんぷち)