誰でも簡単に飼育出来るキットも販売されているミジンコ。
大抵は他の生物のエサになることが多いミジンコですが、いざミジンコを飼育するとなった時、彼らのエサは何が良いのでしょうか。
ミジンコの特徴と生態
ミジンコは水中でプランクトンとして生活する微小な甲殻類です。主にミジンコと言われている種類としてはカイミジンコ、ケンミジンコ、ミジンコなどがいます。
世界中に分布していて、日本でも全土の浅い池沼に生息しています。
中型種で体長は1.5~3.5㎜。
体は頭部を除いて二枚貝のような背甲に覆われていて、横から見るとひよこのような形をしています。
背甲の下に卵を抱えて孵化まで保育します。
ミジンコ目全体の特徴ですが、ミジンコに見られる大きな眼は横から見ると左右あるように思えますが、実際は左右が融合した1つの複眼で、正面から見るとまるでお化けのよう。
頭部にははっきりとした吻があり、その下に短い第一触角があります。
体を覆う甲は広卵形で後方の縁には細かな棘が並びます。
後端にある棘状の突起は甲羅の長さの4分の1以下、もしくはない場合もあります。
ミジンコの飼育
ミジンコを繁殖させる目的で飼育する時に必要なものは水槽と都です。
まず、水槽は小さいもので大丈夫。ボトル飼育等オシャレなボトルに水草を入れて飼育する方法もありますが、繁殖を目的とするならば、エアレーションが入るものやセットになっているものを購入するのも良い方法です。
また、心配な時には水槽を2つ準備する方が酸欠や水質悪化での全滅を防げます。
ミジンコを繁殖させるためにエアレーションがあると便利です。なくても十分繁殖はできるのですが、急激に水質が悪化したときや酸素不足になった時にはピンチを助けてくれます。
しかし、エアレーションが強すぎると水流が強く起き、ミジンコが死んでしまう場合があります。エアレーションをつける場合には強さを調節できる二方コック等があると良いかもしれません。
ミジンコ用の水質を作るために、カルキ抜きした水に鶏糞や藁、もしくは昆虫マットを入れます。これはある程度の有機物を浮遊させるためですが、鶏糞だと少し臭いが気になるので、昆虫マットがおすすめです。
ミジンコの水槽を直射日光の当たる場所に置くと一気に苔などが繁殖し、水中が酸素不足になります。
そんな時はエアレーションで酸素を補給するようにしましょう。
ミジンコの餌
本題のミジンコの餌ですが、基本的にミジンコの飼育容器を日当たりの良い場所に容器を置いておけば自然と植物性プランクトンやバクテリアが発生し、それが彼らの餌になります。
それだけで充分なのですが、飼育といったらやっぱり餌を与えてなんぼ!?
餌やりは飼育の醍醐味でもあるわけですから、どうしてもミジンコに餌を与えたい場合や上手く植物性プランクトンを発生させられなかった場合は、イースト菌を餌として与えるのがおすすめです。
価格も安く、どこででも手に入ること、またイースト菌自身も繁殖して増えるのでとても経済的です。
それでも満足できない、とい人のためにはペットショップでミジンコ用の餌も販売されています。
ひかりFDビタミンミジンコという商品はビタミンが天下されていて、甲殻類特有の栄養が豊富な天然飼料です。栄養の偏りを防いでくれるので、健康的なミジンコが飼育できます。
また、最初からミジンコ飼育用にブレンドされた飼料もありますのでそちらを使うのも便利です。
もうひとつミジンコの餌として販売されているのが鶏糞です。そう、鶏のフン。
ミジンコを飼育する場合、実際の研究などでも実践されている方法で、ミジンコの繁殖にはとても重要な要素です。
孵化したミジンコの子供が確認できたときに鶏糞をほんのひとつまみ与え、これが孵化したばかりのミジンコたちの餌になります。
ミジンコの飼育や繁殖にはハマっている人も多く、微妙な水質管理や餌の調整が面白さのポイントのようです。
興味のある方はぜひチャレンジしてみて下さい。
(ライター ナオ)