つい最近もニホンカワウソの復活か!?というニュースが話題になりましたが、日本人にも馴染みの深いカワウソ。

今回はそんなカワウソの臭いについてのお話です。

カワウソの特徴

カワウソは食肉目イタチ科カワウソ亜科に分類される構成種の総称です。

最小種はコメツカワウソで体長は41~64㎝、尾長は25~35㎝ほど。

皮下脂肪というものがほとんど存在していませんが、下毛が密生しているので、空気が溜まりやすく保温の役割を果たします。

泳ぎが得意で水中での生活に適応し、ラッコ以外のカワウソは陸上でも自由に行動することができます。

南極、オーストラリア、ニュージーランドを除いた世界全域の水辺や海上に生息しています。

 

四肢には短い水かきがあり、胴体は細長く水の抵抗がないため泳ぎが敏捷です。

体は密生した下毛と硬くて長い剛毛に覆われていて、これらの体毛が水を弾くことによって水中で体温が奪われるのを防いでいます。

 

頭の上部は扁平で耳、目、鼻が同一線上に並んでいるので水に潜りながらこれらの感覚器を水面上に同時に出して下界の様子を窺うことができます。

水中では耳孔や鼻孔を閉じることもできます。

カワウソの生態

カワウソは肉食性でザリガニ、カエル、魚などを掴めて食べます。

小臼歯が良く発達しているので骨まで砕いて食べてしまいます。

単独で生活する種類とオオカワウソやコルメカワウソなどのように家族群を形成して生活する種もいて、主に魚類、甲殻類、カエルなどを食べます。

ニホンカワウソ

ニホンカワウソはかつて北海道から九州まで日本中に広く生息していたカワウソですが、乱獲や開発によってその生息数が激変。

1974年~75年にかけて捕らえられ保護されたのが最後。

 

2012年には正式に絶滅が宣言されましたが、2017年2月に38年ぶりに対馬でその姿がカメラに捕らえられましたが、結局はニホンカワウソではなく、ユーラシアカワウソであることがわかりました。

カワウソの飼育

カワウソは実は飼育することができます。

ただし、繁殖の難しさや輸出規制などがあり、その価格は100万円以上ととても高額で、実際にはなかなか手に入れづらいようです。

 

好奇心が旺盛で人懐っこい性格をしているのが人気のポイントのようですが、小さいころから育てないと懐かない傾向もあるようです。

一度なつくと人の側を離れないほど懐いたりもするのはかなりの可愛さ。

甘える時などはかなり可愛らしい声で鳴きます。

 

ただし、甲高く、かなりの声量もあるので、声が気になる人にはちょっと辛いことも。

頭が良いのでトイレなどもしっかりと覚えます。犬や猫と変わらない賢さを持ち合わせています。

 

エサは魚やカニ、エビ、貝類などを好んで食べるようですが、肉系のものなら基本的にOKです。ただし、それでは食費にかなりかかってしまうので、キャットフードやフェレットフードをメインい与え、たまに魚や貝などの魚介類を与えるのが主流です。

 

プールなどを使ってどじょうやザリガニ、カエルなどを放てば、しっかりと野生の本能を見せて狩りを行います。

これは、カワウソにとってもストレスの発散になるのでおすすめです。

カワウソは臭い?

カワウソには肛門嚢と呼ばれる臭腺があります。

思わぬ敵に出くわした時、何か嫌なことがあったりすると臭腺から分泌液を放ちます。

これは防衛反応として敵を追い払うためのものでもありますから、かなりの臭いです。

 

体を洗うことで多少の臭いは軽減されますが、高齢になると肛門嚢の排泄機能が衰え、分泌物が溜まってしまうこともあり、そこから魚が腐ったような凄まじい臭いを放つこともあるのだそう・・・。

そんな時は動物病院で分泌物を除去してもらえるので、カワウソを飼う時にはかかりつけの獣医さんの存在は欠かせないのです。

(ライター ナオ)