ゲジゲジという生き物を知っていますか?

見たことのある人は名前を聞いただけでも背筋がゾクっとする人もいるのでは?

今回はそんなゲジゲジについてのお話です。

ゲジゲジの正体と特徴

ゲジゲジとは通称で、本来はゲジという生き物。

全世界どこにでも分布していて、日本にはゲジとオオゲジと言われる2種類の生息が確認されています。

 

節足動物門ムカデ属ゲジ目に属する動物です。

名前の由来は動きが速く験者=げんじゃがなまってゲジとなったという説や、天狗星にちなむ下食時=げじきどきからきているという説があります。

 

ムカデに似ていますが、ムカデよりも足や触角が長く、体は比較的短いのが特徴です。

移動する時にもムカデのように身体をくねらすことはせず、滑るように移動します。

 

胴体は8節のように見えますが、解剖学的には16節に分かれていて、歩脚の数は15対あります。

触角も歩脚も細長く、体長を超え、特に歩脚の先端の節が苔のように伸びます。

長い歩脚と複眼や背面の大きな気門などにより徘徊生活に特化しています。

ゲジゲジの生態

ゲジゲジの食性は肉食で昆虫などを捕食します。

走るのが速く、樹上での待ち伏せや低空飛行してきた飛行中の蛾をジャンプして捕らえるほどの高い運動性を持ちます。

 

また、他のムカデと異なり昆虫と同じような1対の複眼に似た偽複眼を持ち、高い視覚性を持っています。

天敵はゴキブリやカマドウマ、鳥などですが、敵に襲われると足を自切し、切れた足がしばらく動いている間に逃げ、切れた足は次の脱皮で再生します。

 

夜行性で落ち葉、石の下、土中などの虫の多い屋外の物陰に生息し、屋内でも親友生物の多い倉庫などに棲みつくこともあります。

繁殖期は5月頃がピークです。幼虫は産卵から14~20日後に孵化し、その後3年間で16~18回ほど脱皮をすると言われ、その頃になると成熟し再び繁殖を始めます。

 

幼体の足は初めの頃は4本程しかなく、脱皮のたびに増え続け最終的には30本になるというわけ。

寿命は5~6年程です。

ゲジゲジと人間の関係

ゲジゲジはムカデのように攻撃性は低い生き物です。

積極的に人を刺咬することはなく、万が一噛まれたとしても毒は弱いので人体に影響を及ぼすほどではありません。

 

人間にとっては無害な生物で、ゴキブリなどの衛生害虫や小昆虫を捕食するので、どちらかというと益虫としての側面が強いのですが、見た目の異様さや早い動きに嫌悪感を抱く人も少なくないようです。

北海道におけるゲジゲジ

ゲジゲジは日本中に生息しています。

もちろん、北海道でも生息は確認されています。

 

ゲジとオオゲジの両方が北海道にも生息していますが、本州に比べると寒い時期が長いので、どちらも活動時期は限られているようです。

ちなみにオオゲジはその名前の通りゲジよりも体長が大きく、45~60㎜ほど。

 

大きいものでは人間の掌サイズのものもいるのだとか・・・・

背面は暗褐色で各胴節ごとに赤い紋があるのが特徴です。

脚は本来なら15対あるのですが、頻繁に自切をするため15対揃っている個体は意外に少ないのだとか。

ゲジゲジの対策

人に危害を加えないゲジゲジですが、室内に入ってくるのはできれば避けたいもの。

そんな人は細目に掃除し、清潔な環境を心がけることが必要です。

 

それでも侵入してしまった場合はフマキラーなどのスプレータイプの殺虫剤が有効です。

大量に発生してしまった場合はバルサンなどのスモークタイプで対処します。

 

ゲジの逃げ足は非常に速いので、殺虫剤を使うにしてもそれなりに覚悟をしてから対処することが必要になります。

出口と思われるところを塞いでから素早く対処するようにしましょう。

(ライター ナオ)