ジガバチというハチをご存知だろうか。
アシナガバチにもちょっと似ているジガバチについて詳しくお話していきます。
ジガバチの特徴と生態
ジガバチは昆虫綱膜翅目アナバチ科のジガバチ亜科またはジガバチ族の総称です。
狭義ではサトシガバチ、ヤマジガバチをさすこともあります。
どの種類でも狩りをすることで知られていて、幼虫の食量確保のために地面に穴を掘って巣を作った後に幼虫の食量にする獲物を捕らえて毒針で毒を注入し、獲物の動きを止めてしまいます。
巣穴を掘る場所は河原や荒れ地の草がまばらに死か生えていないところが多く、巣穴は真っすぐにほりこまれ、その奥は斜めから水平に掘られ、一番奥が大きく広げられています。
獲物を探しに行く時には巣穴の入り口をこいしや砂で隠し、見つからないようにしてから出かけます。
獲物を見つけると、獲物を殺さないように神経を麻痺させた状態にして巣穴に獲物を運び入れ、卵を一つ産み付けます。
メスは幼虫室を閉じて出ていき、二度と戻ることはありません。
幼虫は獲物の体の上で孵化して獲物を殺して腐敗を起こすことのないようにしながら、生命にかかわらない部位から順番に獲物を食べていきます。
獲物を食べつくして巣穴と同じ位の大きさまで成長すると繭を作って蛹になり、10日ほどで羽化して巣穴を出ていきます。
幼虫の食量としてはアオムシやクモなどが挙げられ、種類によって違いがあります。
ジガバチの名前は巣穴の掘削時と閉塞時に胸部の飛翔筋の新津を頭部に伝えて土壌を砕いたり、突き固める際の音に由来していると言われています。
ジガバチの種類
サトジガバチ
サトジガバチは黒色で細長く、腹部の上部が赤くなったハチです。
地面を歩いたり、少し富んだ利しながら獲物の糞を探し回り、それを手掛かりに蛾などの幼虫を捕らえます。
地中に巣穴を掘り、蛾の幼虫を運び込んで産卵をします。
アナバチ
アナバチは単独生活をするカリバチで他の昆虫類やクモ類などを狩って幼虫の餌とします。
州は一般的に葉藁などの管、木部の穴を利用し、種によっては土中に穴を穿つものもあります。
大きさは小型の殻比較的大型ものまであり、狩ったエサを巣穴まで運ぶのに適した大きな大顎を持っています。
キゴシジガバチ
体長は25㎜、体色は黒色で前胸背板上野1対の小紋、後胸背板の黄帯などの斑紋は黄色です。
泥でツボの形の巣を作りクモ類を狩る種類です。
クロアナバチ
体長はメスが25~30㎜でオスは多少小型で全体的に黒色です。
土中に穿孔営巣し、ツユムシ、ウマオイなどの直翅類を狩ります。
アメリガジガバチ
アメリガジガバチは戦後すぐの頃に北アメリカから東京と大阪に入ってきた外来の昆虫です。
今では関東から西の地域、九州まで尾その分布が広がっていると言われています。
体長は25㎜程で、細長く、夏に家の壁や塀などの雨の辺りにくい所に泥を使って巣を作ります。
比較的ジガバチは大人しく、攻撃性に乏しいハチですが、威嚇してくることはあるので、決して近くにいて気持ちの良いハチではありません。
1~2週間程度で発生はおさまる場合もありますが、夏の間中その辺りにいることもあるので、そのような時は駆除がおすすめです。
駆除には虫取り網を使います。
ジガバチが穴に入ったのを見かけたら、虫取り網を穴にかぶせ、穴から出てきたところを待ち構えて捕獲します。
地面に穴を掘るタイプのハチは必ず巣穴に潜るのが弱点です。
このような捕獲方法を気長に続けていけば、いずれジガバチはいなくなります。
万が一刺されると、刺された時の痛みは相当ですが、その後腫れたりすることはほとんどありません。
それほど怖がる必要のないジガバチ。
皆さんも見つけたら適切な対処を。
(ライター ナオ)