ヒバカリは、毒がないにも関わらず、かつては毒を持っていると思われていて、噛まれたら命はその日ばかり、というところから名前がついたといわれています。

ヒバカリの特徴や飼育、えさについて詳しくご紹介します。

ヒバカリの特徴と生態

ヒバカリは本州、四国、九州、壱岐、隠岐、屋久島などに生息している全長40~65㎝のヘビです。

胴体は淡褐色、吻端から口角、頸部にかけて白や淡黄色の斑紋が入り、腹面を覆う鱗の色彩は黄白色で、外側に黒い斑点が入ります。

平地や低山地の森林に生息していて、水辺を好み、泳ぐことも出来ます。

 

薄明薄暮時や雨天時の昼間に活発に活動し、危険を感じた時は鎌首をもたげて威嚇。

餌は魚類やカエル、オタマジャクシ、ミミズなどです。

繁殖は卵で行い、基亜種は5~6月に交尾を行い、7~8月に1回2~10個の卵を産むことがわかっています。

ヒバカリの採集

ヒバカリはペットショップなどで2000円程で販売していますが、ほとんどは野生の個体を採取してきたものだと言われています。

冬眠中に採取した個体は体調が不安定になり、飼育が難しくなってくるので、最も良いのは自分で採集するという方法。

薄明薄暮時や雨天時の昼間、水辺に探しに出かけましょう。

 

幼蛇を捕まえたい場合は夏頃がおすすめです。

毒を持っていないので、手で捕獲しても大丈夫ですが、なかなか難しく簡単には捕獲できないようです。

ヒバカリの越えられないようなフェンスを張り巡らして捕獲する方法などが想定されますが、確実なのは瞬発力を身に着けて素早く捕まえること!?

ヒバカリの飼育

ヒバカリは体が小さいのですが、餌を食べる時には体をのばす習性があるので、体の割には大きなゲージでの飼育が必要です。

脱皮の時に全身が浸かる必要があるので、体が十分に入る大きさのものを準備しましょう。

水は常に綺麗な状態にしておく必要があります。

 

床には湿らせた水苔の上に土を乗せて床材とするのがおすすめですが、掃除が面倒な場合は新聞紙などを敷き、一部にケースに入れたミズゴケや土などを配置しても良いかもしれません。

温度管理も重要です。

 

北海道にヒバカリが分布していないことで分かるように、寒いのは苦手です。

適温は22~25℃、暑い時期には日陰の涼しい場所に置き、寒い時には日の当たる暖かい場所にゲージを移動してあげてください。

冬眠をさせない場合は、ヒーターなどを使い保温する必要がありますが、冬眠をさせた方が楽です。

ヒバカリの餌

ヒバカリの餌は自然下では魚類やカエル、オタマジャクシなどです。

一般的に蛇の飼育には冷凍のピンクマウスが使われますが、ヒバカリに関しては、このピンクマウスを食べません。

そのため、ヘビの飼育の中では何度が高く、餌を調達する根気が必要になっていきます。

 

つまり、飼育下でも食べる餌は野生下と同じ、魚類やカエル、オタマジャクシ、メダカ、ミミズ、ドジョウということ。

個体によって好き嫌いがあるのも特徴で、それぞれにあったエサを用意する必要があります。

ミミズを食べる場合は比較的簡単にストックしておくことが出来ますが、オタマジャクシやカエルとなると、季節的な問題やそれ自体の飼育も手間がかかり、大変です。

 

更に、ヒバカリは餌切れにも大変弱いヘビだと言われています。

ヘビの種類によっては何週間も絶食が可能なヘビもいますが、ヒバカリの場合はそうではないということ。

ペットショップでは簡単に手に入らない、入ったとしても高価なエサを与え続けなければならないということが飼育を更に難しいものにしています。

ヒバカリの飼育と餌

ヒバカリの飼育は元気な個体の確保と、餌の問題をクリアしなければ、かなり困難。

覚悟を決めて飼育に入るべし!

(ライター ナオ)