ハムスターと言えば、私は、口いっぱいにひまわりの種を入れた可愛い姿や回転車をひたすら回る滑稽な姿が浮かびますが、皆さんはどうでしょう?
ペットとしても人気のあるハムスター、彼らの寿命は一体どれくらいなのでしょう?
ハムスターの生態
ハムスターは狭い意味では飼育にも適したゴールデンハムスターのことを言うこともありますが、
学問上では、キフゲネズミ亜科に分類される齧歯類24種の総称をいいます。
およそ600万年前に他のネズミ科から分化したと見られていて、現在まで絶滅してしまった化石も多数存在しているのだとか。
ヨーロッパからアジアの乾燥地帯に分布していて、地中に掘ったトンネルで生活しています。
頬袋にエサを収納し、いっぱいになるとその袋は2~3倍にもふくれあがり、ためたエサは巣穴に持ち帰り、そこで吐き出して貯蔵する習性があります。
食性は穀食を中心とし、どちらかというと草食性に近い雑食。
野生の状態では木の実や穀物、野菜、果物、昆虫などを食していて、時には未消化の糞を食べることもあります。
視力は弱く、色盲で下界の状況の把握は聴覚と臭覚で行います。
腰やお腹の部分に臭腺があり、臭いを周りに散布することでなわばりを主張すると言われて、自分自身の臭いにもとても敏感です。
夜行性で一日のほとんどを巣穴の中で過ごします。
捕食者を避けるために、外に出るのはエサを探しに行くわずかの時間帯ですが、巣穴の中では一晩中活動しています。
巣穴を掘るのが上手で複数の入り口を作ったり、寝床、食料貯蔵庫等、様々な部屋がつながっている巣を作ります。
ハムスターの繁殖期は4~10月で、メスは4日の周期で発情を繰り返します。
性成熟は1~3か月で、メスは3年間妊娠することが出来ると言われています。
妊娠期間は2週間から1か月。10匹前後の子供を産みます。
ハムスターの共食い
ハムスターは良く飼育されますが、飼い方を間違うと、共食いをしてしまうこともあります。
野生下でも時折、なわばりを巡って殺し合いの喧嘩が行われることもあるようですが、飼育下においての共食いは完全に人為的なものと言えるでしょう。
共食いのパターンとして、2匹以上のハムスターを同じゲージの中で飼育している場合と、子供が生まれた場合が考えられます。
2匹以上のハムスターを同じゲージの中で飼育するのは、完全に野生下での生態に反しています。
もともとハムスターは単独で行動する動物です。
狭い空間の中に2匹を入れておけば、自然となわばり意識が強まり、相手を攻撃することに繋がります。
特にメスは攻撃的でなわばり意識も強く、人間に対して噛みついてくることもあります。
出産時に子供を共食いしてしまう場合は、メスの親が、子供たちが生きていくことが困難と判断した場合と言われています。
エサが少なかったり、人間が必要以上に関与したりすると、メスは子供たちが生きていけないと判断して、自ら子供たちを食べて殺すという判断をするというわけ。
どちらも人間の間違った飼育方法が原因と考えられるのです。
ハムスターの寿命
ハムスターの寿命は2~3年といわれています。
2年生きれば長生きの方で、飼育下で長生きさせるためには、メスの出産は1年目以降は控えた方が良いようですよ。
ハムスターの生態と寿命に関するまとめ
ハムスターは本来ヨーロッパからアジアの乾燥地帯に分布していて、地中に掘ったトンネルで生活する。
日本には飼育している人も多く、ゴールデンハムスター、ジャンガリアンなどの品種が人気。
飼い方を間違えると共食いをする。
ハムスターの寿命は2~3年ほど。飼育下で長生きさせる場合、1年目以降の出産は控えた方が良い。
(ライター ナオ)