皆さんはミジンコという生き物をご存知でしょうか?
小学生の頃に顕微鏡で観察したことがある方も多いと思います。
学名ではDaphniaと言われていて、ギリシャ神話に出てくる妖精が由来になっているそうです☆
よく観察すると神秘的で妖精のように見えなくもないです。
今回はそんな妖精の生態や特徴、そして寿命について紹介していきたいと思います。
ミジンコってどんな生き物なの?~生態と特長について~
ミジンコの生態は、水中でプランクトンとして生活する微小な甲殻類です。
種類は大きく分けて、タマミジンコ・ケンミジンコ・カイミジンコの3種類が存在します。
生息地は外国では北米・東部・中部アジア・満州・ヨーロッパで、国内では瀬戸内海沿岸・関東地方・東北地方などに広く分布しています。
生活環境は主に湖沼や水沢地等の淡水域で生活していて、冷水域を好む北方性種と温暖な地域を好む南方性種に分かれるようです。
平均体長は1.5mm~2.5mm程で、メスよりもオスの方が小さいです。
体の特長としましては、体つきは個体によって違いがありますが、基本的には広卵円形で頭部を除いて二枚の殻に包まれています。
殻は背面で合一していて、腹面で開いています。
頭部は幅広く背緑は丸みを帯びていて、横から見るとヒヨコのような形をしています。
複眼は左右あるように見えますが、実際は左右が融合した1つの複眼になっています。
第一触角は小さく、第二触角は大きく遊泳に役立っています。
オスは第一触角の先端に嗅毛束(きゅうもうそく)の他に長い鞭毛(べんもう)が一本あるのが特徴です。
体の色は、半透明で黄色味を帯びていて、淡紅色の個体も存在します。
ミジンコの餌となるものは種類によって食べるものが異なってくるようですが、主にクロレラ・イカダモなどの植物プランクトンや、ドライイーストなども食べるようです。
天敵となるものはフサカ幼虫で、ミジンコはフサカ幼虫が近づいて来ると臭いで察知出来るらしく、一日かけて脱皮し頭を尖らせて身を守ります。
頭を尖らせる理由としては、尖っていない時よりも天敵に捕食されにくいようです。
しかし、天敵が近くまで来ているのに脱皮するのに1日も掛かると、脱皮する前に食べられてしまいそうですね…。
ミジンコの繁殖期は夏から冬に掛けて行われ、両性生殖を行います。
水の質や環境が整っていれば、メスがメスのみを産んでどんどん増えて行きます。
そのためミジンコはオスよりもメスの方が多いとされています。
一度の産卵で30個以上の卵を産み、孵化するまで背中側の育房に収めます。
ミジンコの寿命と飼育方法について~ミジンコの雑学~
ミジンコの平均寿命は通常1ヵ月、まれに1ヵ月以上生きるものもいます。
寿命は水の温度にも左右されやすく、適温は20℃前後とされています。
20℃前後より下がったり上がったりし過ぎると早死にしてしまう事もあるようです。
ミジンコは年に2回世代交代があり、上記にも書いたように基本的にはメスのみで繁殖しますが、環境の悪化などで絶滅しかけるとメスはオスを2匹~3匹産むんだそうです。
飼育方法は、まず水草が浮いている池や池の近くの水たまりや田んぼで採取します。
光に引き寄せられて集まって来る習性があるので、ライトなどを当てると良いでしょう。
採取したら、水槽に水草などを詰めて本来の生活環境に近い状態を作ってあげて下さい。
餌はミジンコの餌となる肥料が売られているようなので、そちらを使うと良いでしょう。
実際に飼育すると、じっくり観察できるので興味がある方はチャレンジしてみて下さいね☆
ミジンコについてのまとめ
今回はミジンコについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
大人になってから改めて観察すると、子供の時には気付かなかった生態が発見できると思うので、皆さんもミジンコの生態について調べてみて下さいね!
ライターMISAKI