夏になったら見かけるのが「カナブン」
マンションの灯りに集まっているのを見かけたりします。
キラキラ光る身体がとっても目立ちますが、カナブンは害虫なのでしょうか?
調査してみました。
カナブンとは?
「カナブン(金蚉、金蚊)」とは、コウチュウ目コガネムシ科ハナムグリ亜科の昆虫です。
ハナムグリの仲間になります。
カナブンは日本全国に生息しています。
朝鮮半島や中国でも見ることができます。
6~8月の夏場だけしか活動しません。
昼間は公園や雑木林などで見かけることができます。
夜は灯火に集まっていることもあります。
たまーに家のなかに入ってくることもありますよね。
カナブンの大きさは、22~30mmで、ハナムグリよりも大型です。
背中が平たく、頭が四角いです。
翅の付け根の形は、大きめの二等辺三角形のような形をしています。
カナブンの身体の色は、緑色と胴色が交じり合っていて、光沢があります。
普段はおっとりと行動しています。
独特の飛び方をするカナブンは、飛行能力が素晴らしいです。
足場が無くても関係なく、飛ぶことができます。
そして樹木にしっかり摑まることができるように、脚の先に鋭い爪があります。
カナブンは幼虫から飼育することもできます。
カナブンの近縁種
日本で見られるカナブンの近縁種を紹介します。
アオカナブン
青色の光沢が強いカナブンです。
涼しいところが好きなので、北海道にも生息しています。
気温が高いと卵を産みません。
クロカナブン
黒色の光沢が強いカナブンです。
生息数がかなり減っているので、野生で発見することはとても珍しくなりました。
サキシマアオカナブン
石垣島と西表島に生息しているカナブンです。
綺麗な青と緑の身体の色がとてもおしゃれです。
幼虫から成虫になるまでに3年以上かかります。
チャイロカナブン
先島諸島に生息しているカナブンです。
枯れ木のような色をしています。
島ごとに種類がわかれます。
カナブンは害虫なのか?
カナブンの幼虫は落ち葉などの腐植を食べます。
それが土壌改良、良い土をつくる手伝いをしてくれているんです!
花壇やプランターなどにカナブンの幼虫がいる場合は、その土をより良い土に変えてくれるので、ありがたいです。
カナブンの成虫は、樹木に穴を開けることなく樹液を吸って餌にしています。
カブトムシやクワガタと仲良くクヌギなどの樹木に集まって一緒に吸っているんですよ。
ということは、カナブンは害虫ではなく「益虫」だということですね。
カナブンは駆除するべきか?
カナブンは駆除してはいけません!
特にカナブンの幼虫は土に必要です!
駆除すべきなのはカナブンに似ている「コガネムシ」です。
コガネムシは幼虫も成虫も野菜や植物の葉を食べて、ダメにしてしまいます。
大事に大事に育てた野菜やお花が可哀想なことになってしまいます。
コガネムシは見つけたら即、駆除しましょう。
ここでカナブンとコガネムシの幼虫の見分け方を教えたいと思います。
カナブンの幼虫は歩くのが下手くそです。
土から出してもひっくりかえったままでいます。
コガネムシの幼虫は、土から出したらサササッと上手に歩いていきます。
カナブンとコガネムシはとっても似ているので、間違わないようにしてくださいね。
カナブンは害虫なのか まとめ
カナブンは害虫なのかどうか調べてきましたが、カナブンは害虫ではありません!
むしろ益虫です!
間違っても駆除なんてしてはいけません。
人の生活に害を与えることなく、土をよくしてくれるカナブンはとっても立派です!
今回カナブンを調べてみて、カナブンのすごさを知ることができました。
(ライター 雲呑)