街中の公園などでよく見かける鳩。

平和のシンボルとしても知られる鳩ですが、彼らに天敵はいるのでしょうか?

鳩の種類

鳩の種類は世界で290種ほどが知られており、そのうち日本の在来種は13種ほどです。

街中の公園などでよく見かける鳩はドバトと言われ、正式にはカワラバトと言います。

1500年程前に日本に渡来し、外来種であるとともに5000年以上前から世界各地で家禽化されて広まった飼養品種なので、正式に在来種とは言い難く、野鳥としてもみなされていないという現実もあります。

鳩(カワラバト)の特徴と生態

カワラバトはハト目ハト科カワラバト属に分類されます。

本来はヨーロッパや中央アジア、北アフリカなどの乾燥地帯に生息していました。

人に慣れやすい為に家禽化され、食用や伝令用として利用されていたこともあります。

 

もともとのカワラバトは崖に集団でいる習性があり、家禽化されてからもその習性を引き継ぎ、都市部の公園などでも集団になっています。

体長は30~35㎝、キジバトよりも一回り大きいと言われますが、個体差もあり大きさの区別は難しいかもしれません。

 

首の周りには角度や光の加減によって微妙に色が違って見える毛が生えていて、それは時に緑だったり、青っぽかったりします。

キジバトのような縞模様は入っていません。

 

また、羽にも鱗のような模様はなく、キジバトとの見た目の違いはここで判断できます。

「クックー」「コロッポ コロッポ」「ウーウー」などと鳴きます。

 

食性は草食で主に種子や穀類、果実を好んで食べますが小さな昆虫なども捕食するようです。

繁殖力が強く、年に4~5回の出産をすることもあります。一回に産む卵の数はキジバトと同じで1~2個。雌雄共に子育てをします。

 

親鳥はピジョンミルクと呼ばれるミルク上の乳を口移しにヒナに与えます。

ピジョンミルクとは消化管の一部から分泌され、吐き戻してヒナに与える液体のことで、一般的なハトに見られます。

 

親鳥は育雛をしている最中に次の産卵をすることもあり、育雛と抱卵を同時にしていることもあります。

このため、年間5~6回の繁殖が可能。

現代においては、平和の象徴として扱われたりもする鳩ですが、尿が金属の腐食を促進させる作用を持っているため、歴史的建物の汚損などでは問題になることもあります。

鳩(カワラバト)の天敵

鳩の天敵はカラスやワシ、タカ、フクロウなどの猛禽類と猫等です。

 

都市部において基本的には猛禽類は棲息しておらず、実質の天敵はカラスとネコ、と言いたいところですが、近年ワシントン条約による絶滅危惧種として保護されている猛禽類が都市部でも目撃されるようになり、野鳥を捕食する姿が良くみられるようになりました。

 

都市部のカワラバトの色が黒色化していると言われる原因は、増えつつある猛禽類の攻撃を防ぐために体色をカラスに似せているからではないかと考えられています。

鳩の意外な能力

カワラバトは体内時計や太陽コンパス、目の瞬膜を使って方向判定と位置の測定をしていると考えられています。

また、地磁気を敏感に感知する能力も備わっているそうで、これはくちばしの皮膚内に磁鉄鉱を含む微粒子があるからだとも言われています。

クラシック音楽と現代音楽を聞き分けることが出来たり、絵の上手い下手を判別したりといった驚くべき能力も兼ね備えているのだとか。

他にも臭覚と地磁気とが合わさった情報を脳で処理し、地形図として記憶しているのではないかとも言われています。

鳩の生態と特徴

鳩の種類は世界で290種ほどが知られており、そのうち日本の在来種は13種ほどが生息している。

鳩の天敵はカラスやワシ、タカ、フクロウなどの猛禽類と猫等。

カワラバトは臭覚と地磁気とが合わさった情報を脳で処理し、地形図として記憶しているのではないかと言われている。

(ライター ナオ)