夏休みと言えば、クワガタとカブトムシ!

そして、クワガタ界の花形と言えば、オオクワガタ!!

 

日本には13種39属51亜種のクワガタが生息していますが、その頂点を極めるのがオオクワガタです。

彼らの寿命は一体どれくらいなのでしょう?

オオクワガタの特徴と生態

オオクワガタはコウチュウ目クワガタムシ科オオクワガタ属オオクワガタ亜属に属するホペイオクワガタ亜種で、日本では最大級のクワガタムシ。

北海道から九州までの広い範囲に分布していますが、ブナ帯の原生林やクヌギの台木林に集中的に生息しています。

 

近縁種は朝鮮半島から中国北東部にかけても生息しています。

体長はオスが20~76.6㎜、メスが22~48㎜ほど。ギネスの記録には82㎜が登録されているそう。

 

体色は全身黒色で上翅はやや黒褐色を帯びます。オスの小型個体やメスの鞘翅上面には明瞭な点刻列があり、黒光りすることから黒いダイヤとも言われ、一時期は高値で取引された時代もあります。

 

5~9月頃に活動し、夜行性で、昼間はクヌギ、アベマキ、ナラ類、カシ類、ニレ類、ヤナギ類などの樹液が出る大木の樹洞などに隠れています。

臆病な性質で、危険を感じるとすぐに隠れてしまい、人目につくところにはめったに出てきません。

 

翅はありますが、あまり飛ばず、住処を変える際か、灯火に引き寄せられる場合を除いては限定的なものと考えられています。

繁殖は樹洞を縄張りとするオスの所にメスが次々と訪れる一夫多妻!?的な繁殖方法で、メスは交尾後立ち枯れなどに飛来してトンネルなどを掘り、内壁に産卵します。

 

産卵中のメスは肉食の傾向が強くなり、他の昆虫を捕食したり同じカブトムシの死骸を食べたりします。

9月を過ぎると成虫は越冬態勢に入り、翌年の5月頃まで樹洞などで越冬します。

飼育下や自然界でオオクワガタのメスとコクワガタのオスが交配して生まれる雑種の存在が確認できていますが、オスの出生率が極端に多く、死亡率も高いのだとか。

クワガタブームによる個体数減少

オオクワガタは1990年代後半からクワガタブームの先駆けになった種で、以前は「黒いダイヤ」などとも呼ばれ、大型の個体が高値で取引されました。

1㎜の帯調査でも大きな価格差が発生したりして、マスコミなどでも大きく取り上げられました。

その影響もあり、各地でオオクワガタの採取が盛んに行われるようになりました。

 

各地にオオクワガタの産地が存在していて、中にはブランド化しているところもあるようですが、本当にそれらが野生の個体であるかどうかは検証されていないのだとか。

乱獲や生息地の破壊などで野生での個体数は年々減少、2007年には絶滅危惧種Ⅱ類に指定されています。

絶滅が心配されている一方でブリーダーによる飼育も盛んに行われているので、絶滅の心配はないとも言われています。

オオクワガタの寿命

オオクワガタは飼育方法が確立されているクワガタで、多くの人が飼育しています。

飼育下での寿命は平均すると2~3年ほど。7年程生きたという記録もあるそうですが、野生下での寿命は通常1年、長くて3年だそう。

 

越冬する種であるとは言えども自然環境の厳しさと、弱肉強食の世界を実感させられる数値。

それでも日本のクワガタの中では長寿の方で、ミヤマクワガタやノコギリクワガタの寿命は冬眠できずに1年。コクワガタは冬眠することが出来るので、うまくいけば1~3年ほどです。

オオクワガタの生態と寿命に関するまとめ

オオクワガタはコウチュウ目クワガタムシ科オオクワガタ属オオクワガタ亜属に属する。

北海道から九州までの広い範囲に分布している日本最大のクワガタムシ。

飼育下での寿命は平均すると2~3年ほど。7年程生きたという記録もある。

(ライター ナオ)