テントウムシに寄生するテントウハラボソコマユバチ。

何だか長ったらしい名前の寄生バチですが、今回はこのハチについてご紹介します。

テントウハラボソコマユバチ

テントウハラボソコマユバチはその名前の通り腹の部分が細くなっている寄生バチです。

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テントウムシよりも若干小さ目のサイズで、頭と尻の部分が茶色く、胴体は黒色をしています。

臀部はハチの特徴的な形をしており、丸くぷっくらと膨らんでいます。

 

メスのテントウハラボソコマユバチはテントウムシを見つけるとテントウムシの体内に麻酔を打ち込み、体を動けないようにしてから、1個の卵を産み付けます。

テントウムシの体に守られて孵化した幼虫は、テントウムシの体内にとどまり、テントウムシを殺さない程度に、栄養を吸い取って成長します。

 

成長した幼虫はテントウムシのお尻部分から出てきて繭を作ります。

テントウムシはこの繭を守るように、繭の上にとどまります。

こうすることテントウハラボソコマユバチは安全に羽化することが出来るという訳なのです。

テントウムシは生きてるの?

テントウムシがテントウハラボソコマユバチの繭を必死に守っているこの光景。

またいつもの!?幼虫がテントウムシの脳をコントロールして、守っている振りだけさせて、あとは殺しちゃってるんじゃないの??と思った方はいませんか?

でも・・・実は殺していないんです。

 

殺していないのに、健気に繭を守っているんです。

じゃあ、肢が動かないように固定しちゃっているんじゃないの???

普通に考えたらそう思いますよね?

 

でも、これ、肢が固定されて動かないようになっているわけでもないんです。

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つまり、生きたままの状態で繭を守るように、コントロールされてしまっているというわけ。

一種の洗脳!?催眠術!?

 

繭を攻撃する敵がやってくると、テントウムシが追い払ってくれます。

死んでしまっていたら、その攻撃はできなくなってしまいますから、テントウハラボソコマユバチの幼虫は成長過程で、適度な塩梅を見つけながら成長しているということになります。

 

そう、自分も成長し、テントウムシも生きていく塩梅。

この塩梅具合が産卵数を1個にしているという、テントウハラボソコマユバチの知恵なのかもしれません。

 

実際、繭からテントウハラボソコマユバチが羽化した後、テントウムシが普通の生活に戻る割合は30~40%もあるのだとか。

中には通常通りの生活に戻り、産卵するテントウムシまでいるのだそうだから、驚きです。

シャーレの中での実験では・・・・

シャーレの中にテントウムシとテントウハラボソコマユバチの繭を入れておいた実験では、成虫になったテントウハラボソコマユバチは、すぐにテントウムシに針を刺して産卵したそうです。

 

そう、自分が守ってもらったテントウムシに再び寄生を始めたというわけ・・・。

狭いシャーレの中での出来事なので、自然界において実際にこのようなことが起こるとは限りませんが、もし起こっているとしたら、結構エグイ話です。

一度ならず、二度も三度も寄生されたら、さすがにテントウムシだって弱っていくに決まっていますよね・・・・

テントウハラボソコマユバチのまとめ

テントウハラボソコマユバチはテントウムシに寄生するコマユバチの一種。

メスはテントウムシを麻酔を打って動かなくした後に、体内に1個の卵を産卵する。

 

孵化した幼虫はテントウムシの体内で栄養を吸って成長し、繭を作る時期になるとお尻から出てきて繭をつくる。

繭を守るようにコントロールされたテントウムシはテントウハラボソコマユバチが成虫になるまで、生きたまま(もしくは死んだ状態で)繭を守る。

寄生後のテントウムシの生存率は30~40%ほど。

(ライター ナオ)

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