ダルマザメは、ヨロイザメ科に属するサメの一種です。

ここではダルマザメについて紹介します。

ダルマザメの生態

ダルマザメは、体長30-50センチ、深海に生息する珍しいサメです。

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たいていは、水深1000メートルより深いエリアに生息します。

 

夜になると獲物を求めて浅い水深にまで上がってきて、さまざまな獲物を狙います。

ダルマザメの体色は背側が茶色、腹側は白色です。

 

体形は葉巻のようなかたちで、いずれのヒレも小さく、背ビレは身体の後方に位置します。

ダルマザメは、腹面に発光器を持ち、淡緑色の生物発光をします。

 

これはカウンター・イルミネーションといって、海底のほうから見上げたときに、海上からのわずかな光に溶けこみ、自分の影を消す効果があります。

また、ダルマザメの頭部の軟骨は、高度に石灰化しているため、強く噛みつくことができます。

 

小さなヒレと弱い筋肉を持つ、待ち伏せ型の捕食者で、ほとんどの時間を水中に漂って過ごします。中性浮力を保つため、肝臓重量の35%は低密度の脂質です。

ダルマザメは、ほかのヨロイザメ類に比べて骨格密度が高いため、体腔と肝臓はより大きく、脂質含有率も高くなっています。

大きな尾ビレによって、高速で移動する獲物にも、瞬時に襲いかかることができます。

ダルマザメの生息域

ダルマザメは、熱帯と暖帯の外洋に分布します。

大西洋では、西はバハマ沖・ブラジル南部、東はカボベルデ・ギニア・シエラレオネ・アンゴラ南部・南アフリカ、南はアセンション島まで。

インド太平洋では、モーリシャスからニューギニア・タスマニア・ロードハウ島・オーストラリア・ニュージーランド・日本沖合です。

東太平洋では、北はフィジーからハワイ、東はガラパゴス諸島・イースター島・グアダルーペ島で採集されています。

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ダルマザメの名前の由来

ダルマザメの英名はCookie cutter shark(クッキー・カッター・シャーク)です。

獲物についた丸い噛み跡を、型抜きされたクッキーの生地に見立てたのが由来です。

ダルマザメの食性

ダルマザメは、イカなどを常食とします。

しかし、自分よりもはるかに大きい動物も攻撃して、生きたまま体表の肉を削り取って食べます。

 

獲物の体表に噛みつき、体を回転させることによって、肉塊を食いちぎるのです。

ダルマザメの吸引力の強い口と、下アゴの鋭いのこぎりのような歯列が、このような攻撃を可能にしています。

ダルマザメの益害

1970年代、アメリカ海軍の潜水艦が用いていた「AN/BQR-19ソナードーム」のネオプレン製カバーが破れ、中のオイルが漏れ出しました。

未知の兵器による攻撃が疑われましたが、後に、ダルマザメの仕業と特定されました。

 

1980年代にも潜水艦のプローブに繋がる電線が、ダルマザメに攻撃されました。

海洋学研究機材や海底ケーブルを攻撃した例もあります。

また、ダルマザメは魚網や重要魚種を食害するので、商業漁業に潜在的な悪影響を与えています。

ダルマザメと人間との関り

ダルマザメは小さく、外洋性で人との遭遇が少ないため、危険だとは考えられていません。

しかし、人を襲ったと考えられる例はいくつかあります(いずれも夜間のため、種の特定には至りませんでした)。

 

外洋で活動中の水中写真家が、ダルマザメと思われるどう猛な魚の群れに襲われました。

難破船の生存者からも、ダルマザメに噛まれたような傷をつけられた事例が報告されています。

ダルマザメのまとめ

以上、ダルマザメについていかがでしたか?

ダルマザメは大型の獲物にも襲いかかるおそろしいサメですが、実は煮つけやフライ、刺身、ムニエルとして食べることができます。

 

その気になるお味は、淡泊で適度に脂がのっていて、わりと美味しいとのこと。ざらざらした皮の下にゼラチン質の部分があるそうなので、煮つけにして食べてみたいです。

市場にはあまり出回らないようですが、もし見かけたらぜひ食べてみてください。

きっと美味しいですよ。

(ライター ジュン)

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