これからがイカの美味しい季節!

イカ刺し、イカめし、イカポッポ。

そんな、私たちの夏を盛り上げてくれるイカですが、実は心臓が一つじゃないって知ってました!!??

イカの生態

イカには様々な種類がいて、その分布は世界中に広がっています。

体長は2~20㎝まで、分布は浅い海から深海までの淡水域を除く広い範囲。

イカは神経系や筋肉がとても発達していて、見た目以上に高度な生き物です。

 

ゆったりと海中を泳いでいるように見えますが、実は体にある漏斗からの噴射と外套膜という胴体の膜の収縮とヒレで前後に自由自在に動くことができ、そのスピードは時速40㎞も出るほどです。

浮力を使って浮くために体の中に比重の高い液体を常に含んでいます。

通常、肢と言われている10本は筋肉質でしなやかに伸縮し、8本が通常の腕で、あとの2本は触腕といって触角的な役割も果たし、捕食にもこの2本が使われます。

腕の内側には吸盤がついていて、種類によっては棘があるものもいます。

 

外套膜という、いわゆる胴体部分の表面には一か所にいくつかの色素胞があり、筋肉の力でこの色素胞を広げたり、縮めたりして色の強弱を調整することが出来るので、まるでパレットの絵の具のように微妙な色合いを出すことができるのです。

 

感情の起伏を表したり、周囲の環境に同化して身を隠すときにこの仕組みが使われます。

エサは小魚や甲殻類が主食、夜行性で夜に行動します。

 

天敵はカツオやマグロなどの大型の魚類やカモメやアホウドリの鳥類、アザラシやイルカ、マッコウクジラなどです。

敵に襲われそうになると頭と胴の間から海水を吸い込み、漏斗から一気に噴き出して高速移動します。

 

また、イカスミを吹きだすことによって、敵の眼をくらませ、その間に逃げたりもします。

イカのスミはアミノ酸が豊富に含まれるため、料理などにも使われますが、イカがこのスミを吹きだす時には、自分と同じような紡錘形になるように吹きだすのだそうです。

 

つまり、スミで海水を濁らせて相手の眼をくらますというよりは、自分の分身のような影を作って相手を錯覚させ、その間に逃げるという作戦というわけ。

これはタコが吐くスミとはまた違った方法です。

 

また、イカは非常に視力の良い生き物だと言われています。

視覚による認識能力は人間ほどという説もあるほどです。

イカの心臓

さて、今回の本題です。

こんな様々な能力を持ち合わせているイカの心臓は一体何個あるのか!!??

実は、イカの心臓は厳密にいうと3つあります。

 

ひとつは通常の心臓。これは心室しかない心臓で、通常体に血液を送るために使われている心臓です。

他の2つは鰓心臓と呼ばれるもので、エラ専門に血液を送るための心臓。

 

先述しましたが、イカは敵から身を守る時など、時速40㎞ほどのスピードで泳ぎます。

この時、体の筋肉を収縮させるためには大量の酸素が必要になってくるわけで、その酸素を補助的に供給するのが、鰓心臓ということになるのです。

鰓心臓はおよそ1分間で30~40回収縮しているのだそう。

イカのまとめ

イカは世界中の浅い海から深海まで、幅広く分布しているが淡水域での確認はされていない。

イカは体内に比重の高い液体を含み、浮力で浮くことができる。

 

10本のうち8本は腕で2本は触腕と言われ、捕食に使われる。

外套膜の表面には色素細胞があり、筋肉を動かし細胞を伸縮させることによって体表の色を変化させる。

 

敵に襲われそうになると時速40㎞ほどのスピードで泳いで逃げることができる。

イカの吐き出すスミは紡錘形で、イカの分身的役割を果たす。

激しい動きをする時に大量の酸素を体内に送るため、通常の心臓の他に補助心臓として鰓心臓が2つあ

る。