世界最大の花と言われるラフレシア。インドネシアの国花のひとつにもなっています。

紅色の熱帯らしい色合いとその大きさ故に、発見された当初は「人食い花」ともいわれていたラフレシア。

実は、花のインパクト以上にその香りがとっても臭いってしってました!!??

ラフレシアの植生

ラフレシアは東南アジアの島々とマレー半島に分布するラフレシア科ラフレイア属の全寄生植物。

多肉室で大型の花をつけるものが多い種類です。

10種類ほどあると言われているラフレシアですが、日本でラフレシアと言えば、「ラフレシア・アルノルディ」のこと。

ラフレシア・アルノルディは世界最大の花と言われ、その直径は90㎝ほど、スマトラ島付近の自然保護区での確かな情報としては、1.105㎝のラフレシアが咲いたことがあるそうで、今のところ、この報告が最大サイズ。

 

1826年にヨーロッパ人がはじめて標本を持ち帰った時には、あまりの迫力ある大きさに「人食い花」とも言われていたそうです。

花の質感はキャベツのよう、とも発泡スチロールのよう、とも表現されます。

 

踏んだり強く触ったりするとパチパチと音がするのだとか。

肉厚なキャベツに色を付けた花びらと思ってもいいかもしれません。

 

クロバエ科のハエやカブトムシ等を媒介して受粉するのですが、このハエ、普段は獣糞や死肉を食べて生活しているので、くさい臭いが大好き。

ラフレシアの花はハエをおびき寄せるために、汲み取りのような臭いを発しているのです。

 

この臭いのためか、現地では「死体の花」という名前がついているとか、いないとか。

ラフレシアはブドウ科の植物の根に寄生しています。茎や根、葉はなく、糸状の細胞裂を直接ブドウ科の根に食い込ませて花を咲かせます。

 

雄花と雌花があり、雄花はクリーム状の粘液をだし、おびき寄せたハエが花の奥まで潜り込んだ時に背面に粘液が付着する仕組みになっています。

その後、雌花に運よく飛んでいけば、受粉は成功というわけ。

 

1年ほどは蕾のままで、2年目にようやく花を咲かせるのですが、花が咲いているのは5日ほど。そのうち見ごろなのは3日ほどだと言われています。

強烈な臭いを発するのも、その3日間のうちの更に一定の期間だけとは言われているのですが・・・・・それにしても汲み取りの臭いって・・・無しです。

ラフレシアの栽培

ラフレシアは未だ謎の多い植物です。

花が咲く期間が2年のうちのたった3日となれば、なかなかその時期を特定するのが難しく、花を見つけることが難しいのだそう。

 

咲く季節も特に決まっていないというのが、なおさら花の発見を難しくしているのだそうです。

また、どのようにして種がブドウのツルの根に寄生していくのか、そのメカニズムもまだ明らかになっていないのだとか。

ラフレシアの花自体を見つけることの難しさ、寄生のメカニズムの未解明等でラフレシアの栽培は成功していないそうです。

ラフレシアは日本で見られる?

ラフレシアの本物は日本では見ることが出来ません。

しかし、標本が京都府立植物園に展示してあります。

 

興味のある方はぜひ、京都へお出かけください♪

ちなみに・・・・ラフレシアの花言葉は「ゆめうつつ」だそうです。

何とも洒落ているというか、上手につけるもんです。

ラフレシアのまとめ

ラフレシアは東南アジアの島々やマレー半島に分布している。

世界最大の花と言われ、匂いもかなり強烈。

 

汲み取りのような臭いを発し、その臭いでハエやカブトムシをおびき寄せることによって、昆虫たちが媒介となって受粉する。

開花までに2年を要し、1年間は蕾の状態、開花期間は3~5日ほど。

 

ブドウのツルに寄生するが、寄生のメカニズムなど詳しいことはまだわかっていない。

栽培は難しく、日本には標本が京都府立植物園に展示されている。

(ライター ナオ)