女子サッカーチームの愛称としても使われるナデシコ。

可憐なイメージのある花ですが、その全貌は!?

ナデシコの特徴

ナデシコは北半球の温帯地域を中心に300種類ほどがあると言われるナデシコ科ナデシコ属に分類される植物。

日本ではヒメハマナデシコ、シナノナデシコが日本固有の種になり、その他にカワラナデシコ。ハマナデシコの4種類が自生しています。

一般的にナデシコというと、カワラナデシコをいうことが多い様です。

カワラナデシコは別名をヤマトナデシコともいい、本州以西、四国、九州、沖縄にも少数自生していて、日本以外では朝鮮半島や中国、台湾でも見られます。

 

陽当たりの良い草原やカワラに生育、路肩や湾血の斜面、海岸の砂浜等でも生育しています。

30~50㎝ほどの背丈になり、多年草。

 

葉は対生で線形、長さは4~7㎝で先端は鋭く尖っています。

無毛で粉白色を呈していて、葉柄はありません。

 

花の時期は6~9月で、茎の頂端に咲きます。

先が線上に細く裂けていて、めしべ2本、おしべ10本程。

 

淡紅色や白色、両方の色が混ざっているもの等があり、江戸時代には観賞用の園芸植物として喜ばれていました。

ダイアンサス類の交配にも用いられます。

日本では秋の七草として万葉の昔から親しまれてきた花でもあります。

ナデシコの利用

ナデシコは観賞用として認められているだけでなく、実際に薬草としても使われていました。

花が咲く前の全草を根っこ事引き抜いて、日陰の風通しの良い所で乾燥させたり、花が咲き終わった頃に花だけを摘みとり、乾燥させた種子の中から黒いものだけを選んだりしたものを、瞿麦(くばく)や瞿麦子(くばくし)と呼び、活用していました。

 

産後のむくみを捕るために、種子を煎じて飲めば利尿作用があり、むくみが解消されるとして重宝されていました。

ナデシコの名前

ナデシコにはよく「撫でし子」の文字が当てられてきました。

ナデシコの花を見た時に、幼い子供をなでる時と同じような感情がわくことから、この名前が当てられたと言われています。

また、夏の間中咲くことから、「常夏(トコナツ)」と言われることもあるようです。

ナデシコの花言葉

ナデシコは自然界では河原などの白や茶色の多い中にポツンと目立つ存在で咲いている花です。

そんな様子から、花言葉のひとつに「大胆」があります。

 

ナデシコの色には白やピンク、赤やそれぞれが混ざったもの等がありますが、この花言葉は全部の色に当てはまります。

他には白のナデシコには「才能」や「器用」、ピンクのナデシコには「純愛」、赤のナデシコには「純粋で燃えるような愛」の花言葉があてはめられます。

 

母の日のプレゼントとして代表的なカーネーションもナデシコの一種に分類されますが、カーネーションの花言葉は「母の愛」や「女性の愛」。

ナデシコはカーネーションよりも控えめで品格のある芯の強い、それこそヤマトナデシコのような女性へのプレゼントにぴったりです。

 

花束にする時には、和の花などと一緒に合わせても良く合いますし、鉢植えなどでも楽しむことが出来ます。

ぜひ、身近な大和なでしこにプレゼントする時には、花言葉を添えて。

ちなみに、誕生花になっているのは7月13日と7月14日です。

ナデシコのまとめ

ナデシコは世界に300種類ほどあり、日本には4種類が自生している。

一般的にナデシコと言えば、カワラナデシコのことである。

 

ナデシコには白、ピンク、赤やそれぞれの色が混ざったもの等がある。

ナデシコは薬草として重宝されていた歴史がある。

 

ナデシコの花言葉は色ごとに違っていて、「器用」「才能」「純愛」「純粋で燃えるような愛」などがある。

日本を代表する秋の七草のひとつ。

(ライター ナオ)