フジバカマという花をご存じだろうか。

庭の花としても良く名前を耳にするのですが、実は本当のフジバカマとはちょっと違っているようで・・・。

フジバカマの生態

フジバカマはキク科ヒヨドリバナ属に分類される多年草で、秋の七草のひとつです。

本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布していて、原産は中国と言われています。

川沿いの湿った草原やまばらな林に地下毛で大量に広がっています。

まっすぐ伸びた茎には3裂する葉が交互につき、茎の先端に直径5㎜程の淡紅色の小さな花は長さ10㎝前後の房状につきます。

花は白やピンク、紫など。

 

花の形が袴に似ていることからフジバカマの名前が付きました。

開花時期は8~10月で、最盛期は9月です。花持ちは5~7日ほど。

フジバカマの特徴

フジバカマはそのままだと特に臭いはしませんが、乾燥させるとクマリン配糖体が加水分解され、オルト・クマリン酸と言われる物質が生じ、桜餅の葉のような香りがします。

フジバカマの臭いをかぐと女性がメロメロになると言われることもありますが、これは乾燥させたときの臭いとはまた別の話のようです。

 

フジバカマにはアサギマダラという白と黒の模様の綺麗なチョウが蜜を吸いにやってきます。

このアサギマダラのオスが出すフェロモンがどうやら良い香りを放つらしいのです。

 

アサギマダラはフジバカマの密に含まれるピロリジジンアルカイドという物質を体内にため込むことによって毒性を持ち、捕食を逃れているのだそうです。

人に対する警戒心がないので、フジバカマとアサギマダラの2ショット写真はおなじみです。

 

紫の花に白と黒の模様が映えわたる絵になるショットです。

地下茎で大量に広がる為、生えているところには密集するのですが、現在そのような地域は減ってきていて、環境省の発表するレッドデータブックでは準絶滅危惧種に指定されています。

園芸種のフジバカマ?

庭木などとして一般的にフジバカマの名前で園芸店などに売られているものは実は正確にはフジバカマとは違う植物で、フジバカマとサワヒヨドリとの雑種でサワフジバカマと言われるものです。

フジバカマの花言葉

フジバカマの花言葉は「ためらい」「躊躇」「遅延」などと言った後ろ向きなものが多いのですが、これはどうやら、ゆっくりと少しずつ花が咲いていくことと関係しているようです。

 

後ろ向きな言葉が多い為、人への贈り物としてはあまり適切ではないようです。

フジバカマが誕生花になっているのは9月28日と11月6日です。

ちなみに・・・・秋の七草の花言葉

ちなみに、秋の七草は皆さん言えるでしょうか?

萩、ススキ、葛、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、アサガオ。

 

萩は「想い」「前向きな恋」でススキは「努力」「活力」「勢力」「悔いなき青春」

クズは「治療」「芯の強さ」「恋のため息」。なでしこは「いつも愛して」「思慕」「純愛」

オミナエシは「美人」「心づくし」。フジバカマは「躊躇」「遅延」でアサガオは「変わらぬ愛」「気品」「優しい温かさ」です。

フジバカマの効用

奈良時代には薬用として使われていた歴史もあるフジバカマ。

お茶として楽しんだり、お風呂に入れたり、漢方薬としても使われていたそうです。

お茶は疲労回復など、お風呂は皮膚炎などの痒みに効くようです。

フジバカマのまとめ

フジバカマは中国原産のキク科ヒヨドリバナ属の多年草。

花の形が袴に似ているところから名前がついたとされる。

 

地下茎で大量に広がるが、近年はその数が減り、準絶滅危惧種に指定されている。

花言葉は後ろ向きなものが多い為、プレゼントとしてはあまり向いていない。

奈良時代にはお茶や入浴剤としても使われていた。

(ライター ナオ)