冬に美味しい牡蠣!とろ~~りとしたミルクのような味わいは他のどんな食材も代えがたい美味しさがあります。

しかし!!この牡蠣がノロウィルスの原因になることがあるんです!!

ノロウィルスって?

ノロウィルスは1997年に食中毒菌として認定され、2002年に国際学会で命名されたウィルス。

ノロウィルスと名前がつく前はSRSV(承維球形ウィルス)と呼ばれていました。

感染ルートが多岐にわたるため制御が難しかったり、100個以下でも発症したり、遺伝型がいくつもあり、一度感染してもその後何度も感染する恐れがあったり、消毒薬に対しても抵抗性が強かったりと、とにかくとにかく強力な菌なんです!

 

人間の体内に入ると小腸粘膜で増殖し、潜伏期間は24~48時間。早ければ10時間のこともあります。11月~2月にかけて発症し、ピークは12~1月です。

ノロウィルスの症状

ノロウィルスに感染するとひどい嘔吐や下痢に見舞われます。

それだけでなく、発熱や腹痛、頭痛が起こる場合もあります。人によって症状は違いますが、脱水少女には注意が必要です。

ノロウィルスの感染ルート

ノロウィルスは多岐にわたる感染ルートを持っています。

食品取扱者の手から食品に移ったり、胃腸炎をおこし、排出した便などから空気中に浮遊、のちに人の手に渡って移ることもあります。

そして、汚染された生ガキを食べても感染するのです。

ノロウィルスと牡蠣の関係

生ガキはノロウィルスとどう関係しているのでしょう?

牡蠣は亜鉛や鉄分、カルシウム、蛋白質などを多く含んだ優秀な食材です。

冬には色々な料理で私たちを楽しませてくれます。

 

しかし!!この牡蠣がノロウィルスの感染源だというのだから、牡蠣好きにはたまったものではありません。

どうやって牡蠣がノロウィルスに感染するか、そのメカニズムをお話します。

 

まず、ノロウィルスが人間界で蔓延すると、ノロウィルスにかかった人が下痢の症状を起こし、排泄をします。

汚れは下水処理場で除去されるのですが、完全に除去することは難しく、少量のウィルスが海へ流れ込みます。

海では2枚貝たちが捕食と同時に海水を吸い込みます。

 

吸い込んだ海水は内臓内でエサとなるプランクトンとウィルスだけを残し、出水管という器官から吐き出されます。

その結果、内臓にはウィルスが濃縮された状態で蓄積され、私たちがそれを食べてしい感染するということなのです。

牡蠣だけがクローズアップされているのは、牡蠣を生食として内臓ごと食べる習慣があるから。

 

実際には他の二枚貝であるアサリやシジミ、ハマグリ、ホタテも感染していて、平成7~10年の調査では二枚貝の中ではシジミが最も感染しており、タイラ貝やホタテ貝もかなりの確率で感染していたのだそう。

ちなみに一枚貝のアワビやサザエにはその心配はないのだとか。

ノロウィルスを防ぐには

ノロウィルスを防ぐには、とにかく手洗いをこまめにすること。

牡蠣を調理する時は他の食材へも注意を払うこと。

調理器具の消毒をきちんとすること。

 

食材の十分な加熱をすること、などがあげられます。

ノロウィルスは冷凍では死ぬことはありませんので、冷凍品だからと言って安心はできません。

ノロウィルスに感染してしまったら

注意していても、感染してしまった場合、一番気を付けなければいけないのは、下痢止めを飲まないということ。

下痢止めを飲んでしまうと、体内にノロウィルスが蓄積されたままの状態になるので、体には危険です。

 

根本的な治療方法はなく、水分をとって安静にしておくというのが対処療法です。

脱水症状が起きた場合には病院で点滴を打ってもらうと良いでしょう。

ノロウィルスと牡蠣のまとめ

ノロウィルスは冬に感染が拡大する強力なウィルスで、感染ルートの特定が難しい。

牡蠣はノロウィルスに感染しやすく、生食で食べる時には注意が必要。

ノロウィルスに感染したら、脱水症状に気を付けて安静にしていることが大事!

(ライター ナオ)