世界最大級のフクロウと言われるシマフクロウ。

翼を広げると180㎝にもなるというシマフクロウのお話です。

シマフクロウの形態と生態

シマフクロウはフクロウ目フクロウ科シマフクロウ属に分類される体長が70㎝、体重3~4kgほどあるフクロウ。

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20世紀初頭までは北海道全域に生息していましが、現在は北海道の東部と北方領土の極限られた地域に生息するだけとなっています。

頭から耳介状の長くて幅広い羽毛が特徴的。尾羽は短く、全体は灰褐色や黒褐色をしています。

翅には縦縞と細い横縞が入り、黒目の周りは黄色くなっていて、フクロウ独特の表情を作り出しています。

海岸、河川、湖沼の周囲にある広葉樹林、混合樹林にペアでなわばりを作って生息。

ペアは繁殖期以外でも解消されることはありません。

 

食性は動物食で主に魚類を食べます。ウグイ、カレイ、サケなどがシマフクロウの好物だそう。

他に両生類、甲殻類、鳥類、哺乳類なども捕食します。

 

魚類を捕食するときは浅瀬に足から突っ込んで鷲掴みにします。

繁殖期は冬で、2~3月に1~2個の卵を産みます。

 

メスが35日間抱卵し、孵化後ヒナは50日で巣を離れます。

1~2年間、幼鳥は親の縄張りの中で凄し、3~4年で性成熟するとなわばりを出ます。

 

シマフクロウは「ヴォッヴォッ」という鳴き方をします。これはオスが発している声で、このオスの声に反応するように、メスはオスに続いて「オー」と呼応します。

まるで一羽が鳴いているように「ヴォッヴォッウォー」ときこえますが、これはオスとメスが互いの絆を深めるために鳴きあっている声なのです。

森の中に響き渡る鳴き声は1㎞先でも聞こえるのだとか。

シマフクロウの危機

シマフクロウの巣は樹齢300年ほどの大木に作られると言われています。

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しかし、開発による森林伐採で森林地帯が破壊されるにつれ、シマフクロウが営巣できるような木はどんどん無くなってしまっています。

 

また、ダムの開発などによる河川改修工事はシマフクロウのエサ場を奪う結果になっています。

1971年に国の天然記念物に指定され、1993年には国内希少野生動植物にも指定されているシマフクロウの数は現在1400羽ほどだと言われています。

 

絶滅危惧種の中でも最も危機度の強いIA類に分類され、北海道の知床、根室、日高地方にだけ生息する鳥になってしまいました。

1980年頃からシマフクロウの保護運動が活発になり、巣箱を設置して繁殖の手助けをしたり、餌付けなども行っていますが、従来の生息場所である、大木のある広葉樹林や混合樹林自体が減ってしまっている為、成果はあまり出ていないようです。

2009年に設置した巣箱では繁殖も確認されていますが、ヒナが孵るのは年間で10羽ほど。

巣箱に課題が残るのか、はたまた賢いフクロウは子孫を残すことを拒んでしまっているのか・・・真意は確かではありません。(当たり前か・・・・)

シマフクロウの繁殖

世界で初めて野生のシマフクロウの人口孵化に成功したのは1994年のこと。

根室市の専門家によるものでした。

 

1995年には世界初となる飼育下でのシマフクロウの繁殖にも成功。これは釧路市動物園でのことでした。

北海道民とシマフクロウの関係

北海道ではシマフクロウの保護活動を行う団体が沢山あります。

北海道のサッカーチーム、コンサドーレのシンボルマークのドーレ君もシマフクロウがモデルとなっています。

北海道ではやむを得ない開発が進んでいる一方で、保護活動もしっかり行われているのです。

シマフクロウのまとめ

シマフクロウは世界最大級のフクロウ。

現在は北海道の東部と北方領土の一部の地域にのみ生息している。

主食は魚で、足から浅瀬に突っ込み、鷲掴みにする。

 

森林伐採やダムの建設により、営巣場所やエサ場が激減し、絶滅が危惧されている。

現在140羽ほどのシマフクロウしかいない。

(ライター ナオ)

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