生きた化石と言われるカブトガニ。

2億5千年まえから、その姿を変えていないという彼らの生態に迫ります。

カブトガニの形態と生態

カブトガニは鋏角類剣尾網カブトガニ科に分類される節足動物です。

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お椀のような体に棘のような尻尾がついていて、ドンガメやマンゴエイなどと呼ばれることもあります。

瀬戸内海から九州北部の沿岸に生息しています。日本以外ではインドネシアからフィリピン、東シナ海にも生息しています。

干潟の泥のたまった海底にいることが多いのですが、体形状、沈んでしまうことはないようです。

成体は海水域に、幼体は汽水域に生息します。

 

背面全体が広く、甲羅で覆われ、肢などは甲羅の下に隠れています。

体長はオスが70㎝、メスが85㎝ほど。

頭胸部と腹、尾に分かれていて、背面はゆるやかなドーム状。

前方背面に一対の複眼がついています。

 

食性は肉食性でゴカイを好んで食べます。

天敵はカモメやサギ、シギ、チドリなどの鳥類や甲殻など。甲殻類。

 

夏の大潮の満潮時を狙って産卵し、数か月で孵化します。

孵化するまでの間、卵の中で何度も脱皮し、卵自体も大きくなっていきます。

 

カブトガニの活動は4つのパターンに分けられると考えられており、休息、反転、エサ探し、砂掘りの4つ。

睡眠が9割を占め、断続な行動のほとんどがエサ探しだと言われています。

特に活動が活発になるのは夜間の満潮時。

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カブトガニの名前の由来

カブトガニの名前は甲羅からきていると言われています。甲羅がまるで兜のようたったことから名づけられた名前です。

学名はギリシャ語の「速く泳ぐ」からきてのだとか。

カブトガニの血液

かつて瀬戸内海ではカブトガニが多く生息し、漁網などの網を破るなどの被害が相次いでいたようですが、現在は日本各地の環境汚染や埋め立ての影響でカブトガニの個体数は減少しています。

場所によっては天然記念物に指定されている生息地もあるのだそう。

 

そんな中、カブトガニの血液は医学の分野でとても活躍しているのです。

従来人の命を脅かすサルモネラ菌や大腸菌の検査にはとても長い時間を必要としていました。

 

それが、カブトガニの血液を検査に使うことによって、その時間は大幅に短縮。

今では1時間ほどで100億分の1gの内毒素まで検出できるようになったのです。

 

それ以外にも、海や河川の汚染度を測定したり、食品やの管理などにもカブトガニの血液が大いに役立っているのだそう。

また、癌細胞の早期発見やエイズウイルスの増殖を抑える等の効果も期待でき、その需要は引く手数多なのだとか。

 

カブトガニの血液1lの値段は122万円ほどだそうで、なかなかの高額で取引されているようです。

個体数が減り、その絶滅が危惧されているカブトガニですから、現在では血液はカブトガニを生かしたままで採取されています。

全体の血液の3分の1ほどの血液を採取し、あとは再び野生に戻しているのだとか。

 

しかも、体力が回復するまでの時間を考慮に入れ、なるべく海岸から遠い海に放しているのだそうですが、3分の1という採血の量には、多すぎるのではないかと疑問の声もあるようです。

まるで、人間の献血のようで笑ってしまいますが、有難いことなのですね。

ちなみに、カブトガニの血液には銅が含まれるため、青く見えるそうですよ。

カブトガニのまとめ

カブトガニは2億5千年まえからその形を変えずに現在まで生息し続けている。

カブトガニは瀬戸内海に多く生息している。

 

北九州の沿岸にも生息。

カブトガニは大潮の満潮時に活動が活発になる。

 

カブトガニの個体数は環境の悪化や埋め立てなどの影響で減っている。

カブトガニの血液は医療分野で、菌の検査や癌細胞の早期発見、エイズウイルスの増殖を抑えるなどの効果がある。

(ライター ナオ)

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