身近に出没するクモの中でも、一際大きくて人々を恐怖に陥れるのが「アシダカグモ」です。
虫嫌いからすれば問答無用で駆除の対象になりそうですが、実は益虫としての一面も持っています。

 

駆除したほうが良いのか、しないほうが良いのか…
そんなお悩みを持つ人のために、アシダカグモの生態や駆除方法などについてまとめてみました。

アシダカグモの生態

アシダカグモの体は1〜3cmとそれほど大きくはありませんが、驚くべきはその足の長さ。
足を含めた全長は、なんと10〜13cmにもなります。

 

大人の手のひらサイズ…身近な虫の中では最大級ですね。
夜行性で暗い場所を好むので、昼間は天井裏や家具のすき間などに隠れており、夜になると出てくることが多くあります。

 

なんとなく夜の方が薄気味悪さが増すので、どうせ出てくるなら昼間に出てくればいいのに、と思ってしまいますね…。

国内では福島県以南に生息していますが、実は江戸時代あたりに外国からやってきた、外来種。

 

積み荷に紛れてやってきたという説と、害虫駆除のために輸入されたという説があります。
確かにこんな巨大なクモだったらかなりの害虫駆除効果が期待できそうなので、輸入してでも欲しくなる気持ちはわからないでもないです。

益虫?害虫?

先ほども述べたように、アシダカグモは害虫を食べてくれる「益虫」だということはよく知られていますね。
特に家の中に出没する虫の中では最も忌み嫌われている「ゴキブリ」を食べてくれるので、ゴキブリ嫌いには大変ありがたい存在です。

 

しかも巣を作らず、家中を徘徊して獲物を捕らえてくれるので、どこにゴキブリがいようともアシダカグモがいれば安心。
捕食能力が高く、なんと一晩で20匹ものゴキブリを食べることもあるんだとか。

 

アシダカグモが2〜3匹家にいれば、家にゴキブリがいなくなるとまで言われています。
その頼もしさやかっこよさから、一部では「軍曹」という愛称まで付けられているんですよ。

 

しかしここで問題となるのが、「アシダカグモ自体も気持ち悪い」ということ。
私は虫の中でクモは割と平気な部類に入るので、アシダカグモ大歓迎ですが、ゴキブリよりもよっぽどクモの方が嫌い!という人も中にはいるでしょう。

 

そういった人にとっては、アシダカグモもゴキブリと同じ「害虫」となってしまいます。
確かにあの巨大なクモが家中を歩き回っているのが怖いという気持ちも分かります。

駆除方法と予防策

それでは、アシダカグモを駆除するためにはどうしたら良いのでしょうか。
まずはアシダカグモを家に入れない事が重要です。

 

益虫ですから、気持ち悪いからという理由だけでむやみに殺してしまうのは可哀そう。
どこか別の家で軍曹として活躍することを願って、とりあえず自分の家から追い出しましょう。

 

ゴキブリなどの餌になる虫を求めて家に入ってくるので、先にそれらの虫を駆除しておけばアシダカグモは寄ってきません。
既に住み着いている場合でも餌がなくなれば餌を求めて出ていくので、徹底的にゴキブリなどの駆除を行いましょう。

 

そして次に侵入経路を無くしてください。
大きなクモですので、それなりに大きな隙間などが無い限りは、そうそう入ってこれません。

 

そして目の前で遭遇してしまった場合は、殺虫剤やハエたたきなどを使って退治しましょう。
ただしアシダカグモは周りの動きに敏感で、少しの振動など素早く逃げ出してしまうので、退治する時は慎重に近づいてくださいね。
燻煙タイプの殺虫剤を使うのも、他の害虫も一気に退治できるので一石二鳥ですよ。

アシダカグモについてのまとめ

アシダカグモを益虫とみなすか、害虫とみなすかは人によって意見が分かれるところです。

しかしゴキブリ嫌いにとってはアシダカグモほどありがたい益虫はいないので、むやみに殺さずに「他の家へお行きなさい」と逃がしてあげてほしいですね。
私の家にも一匹欲しいくらいです。

(ライター もんぷち)

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